衝撃の1週間を目撃―米記者が語る大谷翔平、史上3人目の偉業の可能性
3試合で2本塁打&初登板初勝利「才能に疑いの余地はない」も…「結論は時期尚早」
エンゼルスの大谷翔平がメジャー1年目で早くも米メディアの話題を独占している。4日(日本時間5日)のインディアンス戦ではサイ・ヤング賞右腕のコーリー・クルーバーから衝撃の2ランを放ち、2試合連続本塁打をマーク。投手としても2日(日本時間3日)のアスレチックス戦で初先発初勝利を飾った。
2001年シーズンに走攻守で圧倒的なパフォーマンスを披露し、新人王とMVPを同時受賞するというメジャー史上2人目の偉業を達成したマリナーズのイチロー外野手を彷彿させるほどの、巨大なインパクトを残している大谷。イチローに続く、メジャー史上3人目の快挙は可能なのだろうか――。アメリカの名物コラムニストが二刀流のスーパースターの衝撃の1週間とともに、今季の賞レースも占ってくれた。
「アンビリーバブルだ。真剣に彼はアンビリーバブルだ。しかし、全てにおいて、何かを結論づけるには時期尚早だ。今年に関しての最大のテーマはいかに投手として相手打者に、打者として相手投手に適応していくか、だろう。彼は打者としても投手としても学ばなければいけない。才能に疑いの余地はない。だが、メジャーリーグは修正のスポーツ。相手も次々に対策を講じてくる。オオタニには他の選手よりも2倍以上のプロセスが存在するのだから」
こう手記を寄せてくれたのは、米スポーツメディア「スポーティングニュース」のジョセフ・ディポリート記者だ。
ロサンゼルスを拠点にエンゼルス、ドジャースというメジャー球団のみならず、NHLロサンゼルス・キングス、アナハイム・ダックスやMLSなど様々な競技で取材活動を展開。取材記者会見でも激しい身振りとともに大谷やマイク・ソーシア監督に質問をぶつけている名物コラムニストだ。
「だが、私の取材したところでは、彼はそれが可能なタレントだ。ソーシアは大谷に圧倒的な冷静さ、非常に高度な分析力があると言っていた。真剣な野球への取り組みも光る。それを全て加味しても、本当の意味で適応するには必ず時間が必要になると思う。我々にも忍耐力が必要だ」
大谷はスプリングトレーニングで投打に修正を重ねた。オープン戦では打者としては打率.125、投手としては防御率27.00という成績だったが、開幕後は投打に大車輪の活躍を見せている。それでも、試合の合間の打撃練習やブルペンで試行錯誤を続けている。