“北の韋駄天”ハム西川が語る盗塁の奥深さと危険察知のバロメーター

2度のタイトルホルダー西川が盗塁を研究しない理由

 デビューから昨季までの6年で通算182盗塁を積み上げたが、成功させたほとんどは“生まれ持った感覚”によるものだという。打撃においては、不振時に他の選手のバッティング動画を参考にするという西川だが、走塁に関しての研究はしないという。
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「研究をしない理由ですか……。ある程度できちゃっているからだと思います。打つ方に関しては、これだけ頑張っても、これだけの成績しか残すことができていない。そういう思いがある。だから適当にできない。これでもし盗塁が頭を打った時には、無茶苦茶データを使って研究しだすかもしれません」

 天性のスピードと走塁センスで、バッテリーに強烈なプレッシャーをかけてきた西川。盗塁に関して、不振を察知するバロメーターが存在するという。

「盗塁で頭を打つ感覚は、スタートが切れない、とかでしょうね。ある程度スタートが切れれば、自分の中でセーフになるいう確信がある。スタートが切れないとなると、さすがにちょっとまずい。今、どの投手のクイックが早くなっている。研究しなければいけない部分も増えてくると思いますね」

 スタートさえ切れれば、二塁を陥れる自信がある。どうしてもスタートが切れない時――。それは日本ハムのスピードスターにとって黄色信号の点滅を意味する。西川がスタートを切れないパターンは2つ存在するという。

「1つ目は、そのピッチャーのクイックそのものが速い。走ったところでアウトの確率が高いと思えば、僕は走れない。ある程度プレッシャーはかけますけど。それでコントロールが悪くなって、フォアボールになればラッキーだし。まず、それが1つ目ですね」

 2つ目のパターンは“天敵”とも呼ぶに相応しいものかもしれない。

「言葉にすると難しいんですが、独特のタイミングというか、間があるんです。そういうピッチャーも中にはいるんですよね。自分の呼吸と合わないピッチャーが。僕がいつも盗塁に行かないような間でパッと投げられたら、スタートが合わない。何回やっても合わないピッチャーはいるんですよ。苦手な選手ですか? 覚えてないんですよね」

西川が盗塁を試みるときに参考にするのは…

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