苦しみあがる姿を見届けること―― 元鷹・斉藤氏が考える松坂大輔への敬意

「周りは何も関係ない、自分のことだけを考えればいい」

「今日できたのに次の日はまたダメになる。恐怖感もあるし、苛立ちもある。常にそれとの戦いだった。ダイスケもそういう状況だったのは見てきているからね」

「まずは投げられる、そして1軍のマウンドに立てる。今日はこれに尽きるんじゃないかな」

 低迷の続く中日の活力剤になってほしい。若手投手陣のお手本として影響を与えるはずだ。観客動員の目玉になるだろう。そして、かつての工藤公康のように捕手を育ててほしい。そんな思いが尽きない。

 中日入団にあたって、さまざまな声が聞こえてきた。しかし、斉藤氏はそれらの声を一蹴する。

「周りは何も関係ない、自分のことだけを考えればいい。それで結果が出ようが出まいが、それはその先のこと。マウンド上で自分の納得するボールを投げることを考える。それができても結果が出なければ、それはそれでユニフォームを脱ぐ時だと思う。

 大きな期待、契約でソフトバンクへ入団した。でもああいう形になって中日に拾ってもらった。その時点で昔の松坂大輔はもういないんですよ。これからマウンドに上がるのは新しい松坂大輔、ゼロからのね。そこから先どうするかは本人が自分で決めることだから。

 今までと同じ、それ以上の投球を期待するのは間違っていると思う。これから先は苦しんで、あがき続ける日々になると思う。でも、それも松坂大輔。そういう姿を見届けていくのが、これまで多くの素晴らしいものを見せてくれた彼への敬意だとも思う」

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