ホークス工藤監督 被災地・熊本での試合中止に「特別な日。やりたかった」
今季はオールスター第2戦が熊本で開催予定で「選手たちも出られるように頑張って欲しい」
14日、熊本の藤崎台県営野球場で行われる予定だったソフトバンク対ロッテの一戦は、試合開始時刻を過ぎた13時3分に雨天中止が決定した。中止が決まると、工藤公康監督は「僕も選手もゲームを楽しみにして来たので残念」と語るとともに、熊本のファンへの思いを口にした。
今年はファームも熊本で試合を行うことになっているとはいえ、1軍にとっては年に1度の熊本での試合。しかも、熊本地震からちょうど2年という節目の日の開催だっただけに、工藤監督は「残念。やりたかったですね」と悔しそうに語った。
「4月14日という特別な日。熊本の県民の皆さんも(残念)だったと思う。僕らもずっと支援活動を続けてきた中で、県民の皆さんの姿を見ていますし、まだ大変な思いをされている方も多い。野球で熊本を元気にという気持ちで来ましたが残念ですね」と、熊本のファンを思いやった。そして中止が決まると自らライトスタンド前に足を運び、ファンに対して深々と頭を下げた。
7月14日に、オールスター第2戦がこの地で行われる。工藤監督はパ・リーグの指揮を執ることになっており「またオールスターで(熊本に)来ることが決まっているので、選手たちは(オールスターに)出れるようにがんばってほしい」とした。
中止決定後、始球式のゲストとして来場していたタレントのコロッケが、即席のモノマネショーを開催。およそ20分に及ぶワンマンショーの後には、甲斐拓也を捕手に、内川聖一を打席に立たせて“幻の始球式”を行って、スタンドを盛り上げた。
工藤監督は「コロッケさんのおかげでみんな和やかな雰囲気になれたし、盛り上げてくれてうれしかった。僕も楽しかったです」と熊本が生んだエンターテイナーに感謝の気持ちを述べ「去年は鹿児島(の試合)が中止になったし、今年は両方やりたかったですね。明日の鹿児島では熊本の分までしっかりやります」と気持ちを切り替えていた。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)