雨天中止で即席モノマネショーのコロッケさん「3年目の復興の始球式」
14日、藤崎台県営球場で予定されていたホークスvsロッテ戦は雨で中止に
14日、熊本・藤崎台県営野球場で行われる予定だったソフトバンク対ロッテ戦は雨天中止となったが、それが思わぬ爆笑ショーの幕開けとなった。始球式のゲストとして来場した熊本出身のものまねタレントのコロッケさんが、ディナーショーさながらのパフォーマンスと“幻の始球式”で大活躍。スタンドのファンだけでなく、両軍の選手たちも大喜びだった。
13時3分に中止が決定すると、始球式をやるはずだったコロッケさんが背番号「56」をつけたホークスのユニフォーム姿でグラウンドに登場。マイクを片手に次々とものまねを披露して球場を盛り上げた。両軍選手もそのままベンチに残って“ものまねショー”を満喫。最後はお流れした始球式を、捕手・甲斐拓也、打者・内川聖一、代走・堀内汰門で実施。見事な球で内川から空振りを奪うと、なぜか堀内がダイヤモンドを一周。雨天時の恒例となったホームへのスプラッシュ・スライディングを見せた。
「お客さんが遠かったけど、ほんのちょっとでも喜んでもらえたらと思って」とコロッケさん。およそ20分にも及ぶワンマンショーに「試合が中止になったからこそできたことですが、遠くから来たロッテファンの方にも熊本の思い出として会話にしていただければいいな、という思いでやれせてもらいました」と、地元・熊本のイメージアップに大貢献。普段は効果音が入る“五木ひろしロボット”も自分の口でカバーし「今までやったことのないパフォーマンス。自分でも忘れられない復興の日になりました」と語った。
突然、コロッケさんに歩み寄ったソフトバンクの達川光男ヘッドコーチは「本当にありがとう。あんな速い球見たことないよ」と始球式での豪速球を褒めちぎった。この日のために「1週間、毎日30球くらい投げた」というコロッケさんは、この日の試合で使用するはずだったくまモンと日付が入った試合球にも感動。「今日の試合が3年目の復興の始球式です」と、地元・熊本の復興への思いを強く語った。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)