ダルにも絶賛されたブラスバンド応援 ホークスの地域密着企画が今年も実施
初めて実施された昨季は、カブス・ダルビッシュがツイッターで高評価
好評を博した企画が、今年も実施された。4月17日、ソフトバンクホークスの2軍本拠地「タマホームスタジアム筑後」で行われたウエスタンリーグの中日戦。生憎の雨模様となった試合だったが、そのスタンドの多くをカッパを被った制服姿の学生が埋めていた。
そして、スタジアム内に大音量で鳴り響くブラスバンドによる演奏。それに合わせて手拍子が起き、「かっとばせー〇〇!!」といった応援の声が飛ぶ。普段も2軍戦でそれなりのファンが入るタマスタ筑後だが、ちょっと異質な盛り上がり方。それは、さながら、高校野球の応援スタンドのようであった。
この学生たちは、筑後市にある県立八女高校の生徒たち。全校生徒と教師ら合わせて総勢770人でホークスの応援に駆けつけた。新入生歓迎行事として企画されたもので、今年が2回目。昨年は八女高校、筑後市、そしてソフトバンクホークスの三者によって企画され、地域密着、地域振興、そして青少年健全育成を目的に初めて実施された。
大きな注目を集めたのは、やはりブラスバンドによる応援だった。プロ野球の応援らしくない、まるで高校野球のようで、SNSなどでもポジティブな声が上がっていた。さらには、カブスのダルビッシュ有投手が自身のツイッターで「これいいな。」と呟いたことでも広く知られ、これには同校の生徒たちも喜んだという。好評だったことで、2年目も行われることとなった。
この新入生歓迎行事、昨季は八女高校、八女工業高校、福岡・みやま市の山門高校の3校が実施し、今季はこの3校に加えて福岡・大川市の大川樟風高が新たに行うこととなった。本格的なブラスバンド演奏があるのは、この日の八女高校だけではあるが、応援するだけでなく、試合前のオンユアマークスや始球式、試合中の場内アナウンス体験、5回のグラウンド整備時にグラウンドまで降りてのダンスなど、生徒たちが様々な体験を行えるようになっている。
この日は雨のせいで演奏は金管楽器のみによるものだったが、それでも本格的で、心躍らせるものであった。ウエスタンリーグとはいえ、プロ野球のスタジアムに一風違った空気をもたらす、このイベント。タマスタ筑後の春の風物詩となりそうだ。