連覇狙うホークスが大ピンチ サファテ抹消、岩嵜も不在で勝利の方程式崩壊
昨季は6回終了時リードで76勝3敗と驚異的な勝率も…
守護神の離脱がチームに与える影響は計り知れない。「キング・オブ・クローザー」としての存在感は、他の選手にはないもの。登場した際に相手チームに絶望感を与える投手は、球界を見渡しても、なかなかいるものではない。投手陣全体の精神的支柱でもあり、選手1人が欠ける以上の痛手であることは間違いない。
それだけにとどまらない。と言うのも、今季既にホークスは昨季72試合に投げ、最優秀中継ぎ投手に輝いた岩嵜翔投手を故障で欠いている。岩嵜は4月12日に右肘の関節クリーニング手術を受け、全治3か月程度が見込まれている。順調にいっても復帰は夏場となりそうである。昨季、6回終了時にリードしていた場合は76勝3敗と驚異的な強さを誇ったのも、この岩嵜とサファテの存在があったからに他ならない。
和田毅が右肩違和感で復帰のメドが立たず、捕手にも怪我人が続出してきたソフトバンク。高谷裕亮こそ復帰したものの、中村晃が右大腿二頭筋損傷で離脱となり、状況はこれまで以上に悪化したと言える。最大の懸念は柱2本が抜けた勝利の方程式をどうするか。現状ではリバン・モイネロ、森唯斗、嘉弥真新也、そして加治屋蓮あたりで凌いでいくしかないが……。昨季も怪我人続出を選手層で乗り越えたソフトバンクだが、今季は果たしてどうなるか。2年連続日本一に向けて、状況はあまりにも厳しい。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)