日本ハム、レギュラー再獲得狙う7年目“侍野手”「初心を忘れずに、1打席に」
昨季リーグ3位の6捕殺を記録、今季もすでに2捕殺をマーク
悔しさや焦りといった感情を表に出すことなく、ただただ愚直にレベルアップに取り組んでいる。「下が使えれば粘りが出る」と、打撃練習では下半身を意識。オープン戦でチーム打撃を意識し過ぎて、結果を残せなかった反省も踏まえて「今は自分の打席の中で、自分のスイングをすることを意識しています」と口にする。
ベンチで戦況を見守ることも多いが、1年前とは試合を見る観点が全く違うという。「配球も見ていますし、バッターがどういうシチュエーションでどういうバッティングをしているのか、味方バッターも相手のバッターもよく見ています。自分が立ったら、こうしたいということをイメージしながら。視野を広く見ていることを無駄にしないようにしたいです」と頭をフル回転させ、試合に入り込んでいる。
そんなシミュレーションと準備が功を奏しているのか。外野守備ではチームを救う捕殺をすでに2つ記録している。「両方良ければいいですけど、バッティングがダメな時は、守備で頑張ろうと割り切っています。(送球は)ラインを外さないことが一番大事。いくらボールが強くてもラインを外していたら勝負にならないですから」。昨季リーグ3位の6捕殺を記録した強肩の持ち主は、外野の守備固めで途中出場するケースも増えつつある。
ただ、本来攻撃的な選手だけに、早くバットで結果を残したいところ。「去年の今頃は、(1軍に)上げてもらって、とにかくがむしゃらでした。その初心を忘れずに、1打席に懸けたいと思っています」。レギュラーだった昨年後半を考えると、現状物足りないようにも見えるが、活躍するための牙をしっかりと研いでいる。