田中将大、快投劇の要因は「直球」 指揮官が絶賛「十分に散りばめていた」
試合前には復調を予言「本来の姿に本当に近づいている」
ヤンキースの田中将大投手が23日(日本時間24日)の本拠地ツインズ戦で6回2/3、3安打1失点の好投を見せ、3勝目を挙げた。チームは14-1で勝利し3連勝をマークした。ここ2試合で13失点と乱調だった日本人右腕の快投劇に、アーロン・ブーン新監督は「彼は全球種を駆使していたね。直球を使うことで強打を許さなかった場面が大半だった」と称賛した。
力のあるストレートにキレのあるスプリット、スライダーを駆使し今季最長のマウンドで圧巻のピッチングを見せた田中。過去の登板に比べストレートの割合が多く、低めに沈む変化球も効果的に決まった。指揮官は「直球を十分活用していたと思うよ。スプリット等の変化球はとても良かったと思う。だけど彼がそれらの球種を本当に効果的にできたのは、直球を十分に散りばめていたからなんだ」と、直球の精度を高く評価した。
11日(同12日)の敵地レッドソックス戦と17日(同18日)の本拠地マーリンズ戦ではそれぞれ5回を投げながら、計13失点。連続の炎上で批判を集めた田中だが、地元紙「ニューヨーク・デイリーニューズ」によると、ブーン監督は試合前から復調を確信していたという。
「我々はマサがこのまま乗ってくれることを期待している。マサが非常に優秀な投球をしていた期間が(これまでも)たくさんあったんだ」
「ファストボールのコントロールが彼にとっては本当に重要だ。まだ数字はそこまで凄くはないが、我々が目撃してきたマサヒロ・タナカの本来の姿に本当に近づいていると感じる」
このように、昨季終盤戦からプレーオフまで無敵のピッチングを見せた「タナカ・タイム」の復活を明言していた指揮官。田中が先発の役割を終え、マウンドを降りる際には、地元ファンもスタンディングオベーションで称えていた。
新監督、そしてヤンキースタジアムを訪れたニューヨーカーが29歳の右腕復活を喜んだ。開幕当初の好調を彷彿とさせ、指揮官の期待に見事に応える快投だった。
(Full-Count編集部)