ハム高梨、わずか91球の完投勝利に自身も驚嘆「奇跡ですね」
日本ハム高梨が省エネ完投勝ち、「これまで90球台で完投したことはない」
日本ハムの高梨裕稔投手が25日、本拠地でのオリックス戦で6安打1失点完投し、待望の今季初勝利を挙げた。チームは4-1で勝利し、3連勝となった。
わずか91球での完投勝利に本人が一番驚いた。「奇跡ですね。これまで90球台で完投したことはないです。ストライク先行で自分のカウントで投げきれたことが良かったです」と笑みを浮かべた。
序盤は力のある直球主体で攻めた。「初回真っすぐが良かったので押せるかなと思って、飛ばし過ぎたので、2回以降は全球種を使って最後まで投げ切ることができました」。6回まで0-0の息詰まる投手戦の中、清水優心捕手との呼吸もピッタリで連打を許さなかった。
ギアを一段上げたのは8回に犠飛で2-1と1点差に迫られ、なおも2死三塁の場面。吉井理人投手コーチから「自分で決着をつけてこい」とハッパをかけられると、3番の吉田正の内角に147キロ直球を3球続けた。いずれもボールでカウント3-0になったが、直球でストライクを奪った後に最後は117キロのカーブで中飛に打ち取ってガッツポーズ。その裏に2点の追加点をもらうと、9回は簡単に3人で締めくくった。
前回登板した18日の西武戦では7回3安打無失点と好投したが、8-0の楽勝ムードでマウンドを降りた後、終盤2イニングでリリーフ陣がまさかの大逆転負けを食らった。「最後まで投げなければいけなかった」。大量援護をもらいながら、7回までに121球を要して完投できなかったことを悔やんでいた。
前回の反省を生かしての省エネ完投勝ち。「ここ2年間、ずっと中継ぎの方に助けられてきたので、(今度は自分が)助けられたらという思いがありました」とリリーフ陣を休ませることができたことを喜んだ。