ライムスターのDJ JINが語るベイスターズ愛「経験したことのない時代に…」

ベイスターズ初代四番・ブラッグスの奥さまはアン・ヴォーグ

 僕が1番好きだった選手は平松政次さん。親に連れられて球場に観に行ってました。巨人キラーとして、伝家の宝刀カミソリシュートで右打者の内角をえぐる。あの長嶋茂雄さんがバットをこっそりと短く持ったというエピソードも残ってるぐらいすごい。一時期は平松さんのシュートが打てなくても査定に響かないという噂もあったとか(笑)。でも、王さんにはよく打たれていたんですよね。他に好きだったのが高木由一選手。何がすごいかって、相模原市役所出身のレアな経歴を持ったプロ野球選手で、ルックスもなかなかイイ味出してていいんですよ。マシンガン打線を指導されたコーチとしても活躍されて、素晴らしい方なんです。

 外国人選手も思い出に残っていますね。昔、横浜の元町で見かけたレイノルズという選手が本当にカッコよくて。買い物をしていたら向こうのほうでピッチピチのスパッツを履いて、まるで俳優ウェズリー・スナイプスみたいな外国人が仁王立ちしていて。誰かと思ったらレイノルズ選手で「おー! レイノルズ選手だー!!」って言ってサインもらいました(笑)。あと、ブラッグスという外国人選手の奥様は、80年代後半から90年代にかけて全米を席巻したR&Bグループ「アン・ヴォーグ」のシンディ・ヘロンさんで、当時お忍びで観に来ていたという、そんな話題が横浜出身の音楽ファンとしては突き刺さりましたね。

 で、忘れてはいけないのが1998年の優勝ですよ。当時、ライムスターのアルバム『リスペクト』をレコーディングしていた最中で、セ・リーグ優勝を決めた試合はリアルタイムで見逃していたんですが、友人がスタジオに入ってきて「横浜……優勝しました!」って。でも、他のメンバーはスポーツに興味がないので、その場で静かに「ついにきたか」とグッと拳を握って噛み締めるように喜びを味わいましたね。「自分が生きてるうちにこの日が来たか!」って(笑)。永谷脩さんの『決断~権藤博と東尾修の1年』という「Number」の連載を1冊にまとめた本があって、当時連載を読んでいたんですけど、まさにその通りベイスターズとライオンズが日本シリーズを戦うことになったので、その慧眼たるやと。今でも印象に残ってます。

ベイスターズを気にかけながら、都市型音楽フェス「人間交差点」開催

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