名捕手モリーナが捕球できず…驚愕のシンカーが今季MLB最速164キロを記録
21歳右腕ヒックスが衝撃の1球「史上最も打つのが困難な球」「非現実的」
今季、メジャー“速球王”の勢力図を変え始めているカージナルスのジョーダン・ヒックス投手が、1日(日本時間2日)の本拠地ホワイトソックス戦で衝撃の1球を投じた。7回2死でカウント1-1からアンダーソンへ投じたシンカーは、今季メジャー最速となる102マイル(約164.2キロ)をマーク。しかも、打者の手前で大きく変化しており、名捕手ヤディアー・モリーナでも捕球できなかった。MLB公式サイトがツイッターで動画を投稿すると、驚きの声が次々と上がっている。
驚きの1球だった。1点ビハインドの7回からマウンドに上がった右腕ヒックスは、簡単に2死を奪うと、打席に右打者のアンダーソンを迎えた。1球目は高めに外れる101.9マイル(約164キロ)のシンカー。今季のメジャー最速を更新したが、その後には、さらに0.1マイル速いボールを投じた。
カウント1-1からの3球目。ヒックスが投じたシンカーは102マイルを計時。しかも、ボールは膝下へ大きく沈み込んだ。アンダーソンはあえなく空振り。走者がおらず、モリーナも無理に押さえにはいかなかったとはいえ、メジャー屈指のキャッチング技術を誇る名捕手が捕球することができなかった。
MLB公式サイトは「我々にも102マイルは捕球できない」との文言を添えて動画を投稿。すると、フォロワーも衝撃を隠せず、コメントが続々と寄せられた。
「おそらく史上最も打つのが困難な球だ」
「これは並外れている。世代最高の捕手であるヤディでさえ苦労している」
「コントレラスなら捕れた」
「ジョーダン・ヒックスは本当に良いね」
「非現実的だ。102マイル??? こんな動きをするか??」
「ヤディはベテラン捕手だ。そして彼は捕ることができなかった」
「102マイルでこの変化」
「なんてこった」
「不公平だ」
「なんて速いんだ!」
「えげつない」
「低めへの制球力がつけば、彼は支配的になる」
ヒックスはこのアンダーソンを歩かせたものの、続くアブレイユを打ち取って無失点。カージナルスは1点を追う9回に2点を奪取。最後はモリーナのサヨナラ打が飛び出し、劇的勝利を飾った。13試合登板で防御率1.17と活躍する21歳のヒックスが、この試合でも勝利に大きく貢献した。