同年新人王で揃って達成はプホルス&イチローのみ 32人目3000安打の価値

3000安打達成者で長打率1位、600本塁打も達成しているのは史上4人目

 プホルスはドミニカ共和国出身としては、A・ベルトレに続いて2人目の3000本安打。イチローとは、MLBデビューが同じ2001年だが、デビュー同期の選手が揃って3000本安打に達したのは、4例目となる。

1961年 C・ヤストレムスキー、R・ブロック
1973年 G・ブレット、D・ウィンフィールド
1982年 T・グウィン、Wボッグス
2001年 イチロー、A・プホルス

 しかし、デビュー年に新人王を獲得した選手が、揃って3000本をクリアしたのはイチロー、プホルスのペアだけだ。

 プホルスは史上4人目の3000本安打-600本塁打も達成している。

H・アーロン 3771安打 755本塁打
A・ロドリゲス 3115安打 696本塁打
W・メイズ 3283安打 660本塁打
A・プホルス 3001安打 620本塁打

 また、3000本安打以上の打者では長打率は1位だ。

3000本安打の長打率5傑

1位 A・プホルス .560
2位 S・ミュージアル .559
3位 W・メイズ .557
4位 H・アーロン .555
5位 A・ロドリゲス .550

 ただし、プホルスとミュージアル、メイズとの差は僅差なので、今後1位の座を維持できるかどうかは微妙なところだ。ちなみに、3000本安打達成者で最も長打率が低いのは.402のイチロー。この数字はスモールボールの代表選手イチローにとっては一概に不名誉とは言えないだろう。

 現役でイチロー、ベルトレ、プホルスに次ぐのはミゲル・カブレラ(タイガース)の2666安打。カブレラは現役唯一の三冠王だが、昨年は.249と打率が急落した。しかし、今季は現時点で打率.323と好調。まだ35歳であり、2~3年後には大台突破の可能性がある。

 しかし、それ以下は、R・カノ(マリナーズ、2409安打。35歳)、J・レイエス(メッツ、2100安打、35歳)、N・マーケイキス(ブレーブス、2093安打、34歳)であり、カブレラの後は不透明な状況だ。

 プホルスもイチローも殿堂入り年限に到達すれば、即、殿堂入りが確実視される。大谷翔平は歴史的な偉業達成を目の当たりにしたことを喜んでいたが、こういう形で球史は継承されていく。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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