「ブーイングに打ち勝った」争奪戦敗れたマ軍を封じた大谷翔平を米称賛
米ヤフースポーツ「シアトルに失ったものを見せつけた」
6日(日本時間7日)の敵地マリナーズ戦で6回0/3を投げ、6安打2失点6奪三振と好投して今季3勝目をマークしたエンゼルスの大谷翔平投手。イチロー外野手との対戦こそ実現しなかったが、敵地のファンにもその能力の高さを存分に見せつける結果を残した。
マリナーズといえば、昨オフ、大谷がメジャー挑戦を表明して大争奪戦となった際に、直接面談に進んだ7球団の1つだった。一部では移籍先の大本命と目されていたが、最終的に大谷が選んだのはエンゼルスだった。
獲得レースに敗れたマリナーズを、初対戦で抑え込む好投を見せた大谷に関し、米「Yahoo!スポーツ」では「ショウヘイ・オオタニがブーイングに打ち勝ち、力強い投球でシアトルに失ったものを見せつけた」と題した特集を掲載している。
試合開始前から、大谷にはマリナーズファンから大きなブーイングが浴びせられた。記事では、この様子を「大谷が青と白ではなく、赤とグレーのユニホームを着てフィールドに立った瞬間から、マリナーズのファンはブーイングした」と描写。2001年以来となるプレーオフ進出のために必要な最後の“ピース”と思われた大谷に逃げられ、シアトルのファンは「オオタニの名前がスタジアムに響きわたった時に大きな声でブーイングした。オオタニに間違ったチームと契約したと知らせたのだ」と振り返っている。
だが、そのブーイングは虚しく響くことになる。6回まで右腕はマリナーズ打線に得点を与えず、スコアボードにゼロを並べていった。沈黙したのはマリナーズ打線だけでなく、スタンドのファンも同じだった。「7回途中までスタンドのマリナーズファンからは声すら聞こえてこなかった。オオタニが彼らを黙らせた」とリポートしている。
唯一、マリナーズファンが元気を取り戻したのは、7回にヒーリーが二刀流右腕から本塁打を打った場面くらい。降板時も再びブーイングが起きたが、「6回の好投後では、試合開始前と同じようなインパクトはなかった。ブーイングはマリナーズのファンが自分たちを慰めるためにできる唯一のことだった」と、同じブーイングの中にも違った意味を読み取っている。
争奪戦に敗れた上に、直接対決でも黒星を喫することになったマリナーズ。逃した魚は大きかった――。マリナーズファンは改めて、そう深く感じているかもしれない。
(Full-Count編集部)