史上に残る「右の安打製造機」内川聖一 大記録の2000安打は“通過点”
シーズン最高記録でも上位にランクイン
〇シーズン最高打率
1張本勲.383(1970年/3085安打)※
2内川聖一.378(2008年/2000安打)
3川上哲治.377(1951年/2351安打)※
4谷沢健一.369(1980年/2062安打)※
5落合博満.367(1985年/2371安打)
内川は初めて規定打席に達した2008年に、右打者史上最高打率の.378で初の首位打者に輝いた。この記録は今も破られていない。
〇シーズン最多安打 +は両打
1A・ラミレス204安打(2007年/2017安打)
2小笠原道大195安打(2001年/2120安打)※
3松井稼頭央193安打(2002年/2086安打)+
4内川聖一189安打(2008年/2000安打)
5広瀬叔功187安打(1963年/2157安打)
2008年の189安打も、2000本安打達成者の中では4位に相当する。
右のアベレージヒッターとしては、現DeNA監督のアレックス・ラミレスもいるが、ラミレスは通算打率.301に対して出塁率.336と四球が極めて少なかった。しかし、内川は通算打率.308に対して出塁率.355で、打つだけでなくじっくり投手の球を見極めることもできる。この部分で内川の方が上を行くと言えよう。
今季の内川は打率.207と低迷している。2000本安打へのプレッシャーが打棒を鈍らせたと見ることもできる。しかし、内川の打撃そのものには衰えは感じられない。昨年は2度の負傷で73試合の出場にとどまったが、それでも打率.297をマークした。8月には36歳になるが、今後も安打を量産するだろう。
右打者としては、野村克也と衣笠祥雄しかクリアしていない「2500本安打」も不可能ではないだろう。現代の安打製造機、内川聖一のさらなる活躍に期待したい。
(広尾晃 / Koh Hiroo)