「受け身になっていた」反省生かしたロッテ荻野 足と小技で存在感を発揮
快足生かした先制点と機転の利いたスクイズで勝利に貢献
ロッテ荻野貴司外野手が、足と小技を聞かせたプレーで絶対的な存在感を発揮した。
19日にZOZOマリンで行われたソフトバンク戦。ボルシンガーの快投もあり、ロッテは分の悪かったソフトバンクに8-1の快勝で2連勝。試合のトーンを決めたのは、初回に荻野が見せた足だった。
初回1死二、三塁の場面。三塁走者だった荻野は、角中が放った浅い左飛でタッチアップし、先制ホームを踏んだ。荻野ならではの足を生かした先制点だった。4回2死二、三塁で迎えた打席では、自分の判断でバンデンハークの初球ストレートを一塁側にプッシュバントスクイズ。敵失も誘って貴重な2点を追加した場面を、「タイミング的にはアウトだったかもしれないが、内野も後ろで、狙っても面白いかと思った。打席に入る前に、守備を見て(プッシュバントスクイズを)決めた」と振り返る。
5月の月間打率が1割台と低迷。17日のオリックス戦で、ついに今季初めて1番打者から外れ、ベンチスタートになった。「ピッチャーに対して勝負できていない。受け身になっていた」と反省。闘争心をもう一度呼び覚ますと、18日のソフトバンク戦から2試合連続2安打と思い切りのいいバッティングが戻り始めた。
中前打で出塁した初回には、今季11個目の盗塁も決めた。「先頭の荻野がしっかり出てくれ、打線もつながってくれた」と井口監督も復調を喜ぶ。足と小技を生かしながら、ロッテ打線を活気づけたい。
(細野能功 / Yoshinori Hosono)