二刀流で結果を残す大谷に、また手のひら返し 元球宴選手「別格。ご自由に」
マーリンズ世界一戦士のフロイド氏、懐疑論に「私もその1人でした」
デビュー以来、投打にわたる二刀流の活躍で沸かせるエンゼルスの大谷翔平投手。24日(日本時間25日)敵地ブルージェイズ戦では「5番・DH」で先発し、二塁打2本など4出塁の活躍で勝利に貢献した。連日の活躍ぶりに解説を務める往年の名手は、開幕前は二刀流反対派だったことを告白した上で「彼は別格。ご自由にどうぞ」と“手のひら返し”で称賛している。
試合前のフリー打撃でスタンド5階席に打球を着弾させたり、殺到するブルージェイズファンにも丁寧にサイン対応するなども、敵地ロジャースセンターでも大谷フィーバーは健在だった。そんな中、シリーズ第3戦のこの日、大谷が2回に第1打席に立つと、スタンドの観衆は携帯電話やカメラで大撮影会をスタート。これには試合をライブ中継していた大手ソーシャルメディア「Facebook」の実況席も敏感に反応していた。
「見てください。ショウヘイ・オオタニの出番になって、この携帯電話の数です。彼に対してメジャー上陸2か月で数々の称賛の声が巻き起こっています。マウンド上、そして打席でもです」
実況アナが壮観ともいえる光景を驚いた様子でリポートすると、解説を務めたエンゼルスOBのウォーリー・ジョイナー元内野手は「それにふさわしい圧倒的なスタートです。マウンド上で時速100マイル(約161キロ)のボールを投げるのは、教えてできることではありません。打席で500フィート(約152メートル)の打球を飛ばすことも教えることはできません。彼はその両方をやってのけるのです」と持論を展開。大谷のパフォーマンスは生まれ持った特別な才能によるものだと力説していた。
大谷はここまで投手としては4勝1敗で防御率3.35、打者としては打率.319、6本塁打19打点の成績を残している。だが、オープン戦では打率.125、防御率27.00と結果が出ず、米メディアでは二刀流懐疑論が渦巻いた。オールスター選出経験を持つ解説のクリフ・フロイド元外野手もその1人だったという。
実況アナが「シーズン前には、いずれは打者か投手か一方に集中することになると、世間で言われていました」と切り出すと、フロイド氏は「私もその1人でした」と告白。「投打両方で安定した活躍をするのは非常に困難なので、普通は1つに絞って前進していくものですが、彼に関してはもうお構いなしですよ。彼は別格なのですから」と“手のひら返し”に打って出た。
ジョイナー氏も「こんな選手は頻繁に出てきませんよ。みなさんも楽しんでご覧ください」と同調。投打に圧巻の活躍を見せる大谷のプレーをひたすら堪能するように、野球ファンに訴えていた。
(Full-Count編集部)