通算521発の強打者は「打者・大谷」を“重視”「毎日打線に入れなきゃダメ」

トーマス氏は投打でのフル回転も「可能かもしれない」と主張、その理由は…

 メジャーでは通常、5人で先発ローテーションを回すが、7人に増やしてでも「打者・大谷」の出場試合を増やすことが必要だという。当然、この意見には疑問の声も上がるだろう。実際に、アスレチックス、ヤンキースなどで活躍したニック・スウィッシャー氏は同番組内で「確かに、彼のシーズンの出だしはとてつもないものだし、これまで自分たちが目の当たりにしたことがない衝撃を与えている。それについては賛成だよ」としつつ、「だけど正直に言わせてもらうと、もしエンゼルスがプレーオフで勝ちたいなら、彼を登板させなきゃいけないよ。彼にとっては投手業を最優先させなきゃいけないんだから」と指摘。今以上に打者としての出場を増やすことは「簡単ではない」と続けた。

 ただ、トーマス氏は「打者・大谷」に魅了されている様子。「彼はまだ23歳だよ」と若さでカバーできると主張。「私がもし監督なら、彼をラインナップに毎日入れさせる方法を何とか模索するよ。なぜなら、彼が必要だからね」と話した。現状では、登板前日、登板当日、登板翌日と3日間は打線に大谷がいないが、「私なら(そのルーティーンを変えて)彼に打たせたいね。彼が活躍すれば、チームの状態も上向くから。彼がいないラインナップなんて、成績を残せていないんだよ」と熱弁を続けた。

 登板日にDHを解除して打席に立たせるという起用法は日本ハムでもあった。トーマス氏は「彼は日本でそれをやっていたからね」と、すでにその情報を仕入れているようだが、むしろ登板日以外のすべての試合に出場するべきだと考えているようだ。「登板日の時は確かに打席に立たせない(で休ませる)のは理解できるよ。けど、それ以外の日は彼は打席に立たせないとね。彼クラスのパワーを持った左打者を探すのは簡単な事ではないからね」。メジャー通算521本塁打の強打者も、大谷のパワーは特別だと見ている。

 もちろん、投打両方でのフル回転が可能であれば、それが一番いい。無理をさせるほど故障のリスクは高まるが、スウィッシャー氏が「彼が500打席と30先発登板以上をこなせると考えているのかい?」と問いかけると、トーマス氏は「可能かもしれないね。彼は23歳だから」と答えた。500打席と30先発は、どちらか片方を本業とする選手たちが1シーズンをほぼフルで戦った場合に刻む数字だ。23歳の大谷はそれすら「可能」だと、トーマス氏は言う。

 ここまで二刀流右腕を理に適った形で使い続けているエンゼルも、シーズンが佳境に入れば、プレーオフ進出に向けて起用法を変えてくるかもしれない。投手としても、打者としても、大谷は欠かせない戦力だけに、悩ましい“課題”となることは確かだ。

(Full-Count編集部)

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