巨人、第89代「4番」に座り一発の岡本 大打者の仲間入りなるか?
1000試合以上、4番に座ったのは歴代4人だけ
1位はONではなく「打撃の神様」川上哲治。川上は1979試合に出場しているがそのうち83.8%の試合で4番を張った。ONは、同時期の選手のため、4番の座を分かち合っている。打撃成績では王貞治の方が上だが、4番での出場試合数は長嶋の方が多い。3番王貞治、4番長嶋茂雄というオーダーを定めたのはほかならぬ川上哲治監督だ。
1000試合以上4番を打ったのは、川上、ONに加えて原辰徳だけ。500試合以上に拡げても、現DeNA監督のラミレスと、現役の阿部慎之助が加わるだけだ。
岡本和真は、初めて4番に座った6月2日の試合で、本塁打を打っている。これは巨人の4番史上12人目となった。
長嶋茂雄25人目(1958.08.06/広島戦)
坂崎一彦26人目(1959.07.21/広島戦)
柴田勲36人目(1969.07.03/阪神戦)
ジョンソン41人目(1976.09.01/大洋戦)
中畑清45人目(1981.04.11/阪神戦)
大久保博元59人目(1993.10.02/広島戦)
落合博満60人目(1994.04.09/広島戦)開幕戦
イ・スンヨプ70人目(2006.03.31/横浜戦)開幕戦
阿部慎之助72人目(2007.06.09/楽天戦)2本塁打
アンダーソン79人目(2014.04.26/広島戦)
岡本和真89人目(2018.6.02/オリックス戦)
錚々たる顔が並ぶ。長嶋茂雄はゴールデンルーキーとして人気沸騰中の1958年8月6日、与那嶺要に代わって初の4番に座り、広島の中本から先制2ラン。プレッシャーを感じることもなく、破格の勝負強さを見せた。
楽天前監督の大久保博元は「初4番」の試合で本塁打を打ったものの、翌10月3日の試合で4番でノーヒットに終わると二度と4番に起用されることはなかった。阿部慎之助は、唯一「初4番」の試合で2本塁打をかっ飛ばしている。
偉大な成績を挙げた4番打者がいる一方、1試合だけの4番打者も16人いる。岡本和真は、ようやく大打者としてのスタートラインに立ったところだと言えるだろう。歴史に残る「巨人の4番」になることができるだろうか?