現役選手から球団職員に転身 ロッテ・古谷氏「初めての企画営業」に密着

かつてロッテでプレーし、現千葉ロッテ営業部の古谷拓哉氏【写真:武山智史】
かつてロッテでプレーし、現千葉ロッテ営業部の古谷拓哉氏【写真:武山智史】

後輩たちのために…選手のセカンドキャリアを切り開き球界を盛り上げる

「自分だけでなく、周りの方の協力のおかげで無事に終わることができてホッとしています。チームが負けてしまったのは悔しいですが、大勢の方に満足してもらえたので営業になって今日が一番充実していましたね。やってみて初めて分かった部分もあり、改善しながら少しずつ良い仕事ができるようにやっていきたいです」

 試合後、やり切った表情を見せながら古谷氏は一日をこう振り返った。そして、現在の仕事に就くまでの経緯をこのように語っている。

「昨シーズンの終わりごろ、『来年はやれる』と非常に良い手応えを感じていたときに戦力外通告を受けたんです。その際に球団から『球団職員にならないか』と言われました。もちろん現役を続けたかったのが一番ですが、こうやって声をかけてもらえるチャンスはなかなか無いじゃないですか。違った角度から野球やチームを見るのも今後の勉強になるのではと考えたんです。1カ月ぐらい猶予をいただいて決めました」

 千葉ロッテでは今年、古谷氏の他にも2年前に現役を退き昨年はアカデミーのコーチだった上野大樹氏がスタジアム部おもてなし担当に。昨年で現役を退いた黒沢翔太氏がスタジアム部飲食担当に就くなど元選手が球団職員に転身している。「プロ野球のセカンドキャリア」という意味ではどのように考えているのだろうか。

「今後、私が頑張ることで引退後に球団から声を掛けてもらえる後輩たちが現れるかもしれません。球団の考えや現役時代には見えなかった部分が色々見えてくると思います。選手にプラスになるようなことを伝えていきたいですね」

 医食同源ドットコムの協賛試合は9月にもデーゲームで開催される。もちろん担当するのは古谷氏だ。これからの仕事については「もっと社会貢献や地域貢献を絡めたり、スポーツの持っているメッセージ力を使った幅広い人々に共感してもらえるような企画を、協賛企業様とともに考えていきたいです」と語る古谷氏。千葉ロッテを、そして野球界を盛り上げるために新たなフィールドで今日も奮闘し続けている。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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