パ・リーグが交流戦通算1000勝達成 13年の激闘を振り返る名場面集(前編)
2008年には巨人のクルーンが162キロで当時日本最速を記録
【2008年】
○6月1日 ソフトバンク-巨人(ヤフードーム) 5x-4
3-3のまま決着がつかず、延長戦に突入した10回にスピードキングが魅せた。10回に登板したクルーン(巨人)は先頭の松田宣浩(ソフトバンク)を2ストライクに追い込むと、次に投じたアウトローのボール球で三振を奪う。スコアボードには「162km」の文字が躍り、場内はどよめいた。当時日本最速のスピードボールがお披露目された後の12回裏、ホークスが2点を奪いサヨナラ勝ちを収めた。
【2009年】
○6月11日 ロッテ-広島(千葉マリン) 23-2
ロッテが6回に打者20人の猛攻で、いずれもプロ野球記録となる1イニング15得点、15打点、14連続得点を挙げた。3番の大松尚逸がこのイニングだけで3度も打席に立つなど、攻撃は48分にも及んだ。結局、この試合に23安打で23得点を刻み、21点差は現在も交流戦史上最大の点差となっている。
○6月14日 オリックス-ヤクルト(京セラドーム) 10-14
2-2の同点で迎えた5回に、ヤクルトがプロ野球記録となる11打数連続安打で10得点と一気に畳み掛けた。ガイエルと飯原誉士はこのイニングに2安打。1か月後には、ギネス社からも世界記録に認定されている。
【2010年】
○6月7日 ヤクルト-ロッテ(神宮) 2-14
ロッテ打線が7回に10人連続安打と火を噴いた。8番の南竜介からヒットパレードが開演し、金泰均の満塁弾を含む一挙10点を叩き出す。1点ビハインドで始まったこのイニングだったが、終わってみれば大勝だった。
○6月7日 広島-オリックス(福山) 10-21
前述のロッテと同日に、オリックス打線も6回に10人連続安打をマークした。リードオフの坂口智隆は1イニング2安打を記録し、チームは交流戦記録となる25安打を放って21得点。この日は日本ハムも13得点を挙げており、パ・リーグ球団の打線が各地で大爆発した。
【2011年】
○5月21日 ソフトバンク-阪神(ヤフードーム) 7-0
ソフトバンクが杉内俊哉の4安打完封で快勝。前日の同カードにも山田大樹が完封を飾っており、チームは18日のホールトンから続く3試合連続完封勝利を収めた。この年は交流戦史上最高の勝率.818を樹立して2年ぶり3度目の優勝を果たすなど、前年のパ・リーグ王者がその強さを見せつけている。
(「パ・リーグ インサイト」藤原彬)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)