「日本で何が…」 米で大活躍の元Gマイコラス直撃「小林と成長した3年だった」

気になる小林の活躍「今年は打撃でも大活躍しているって聞いたよ」

 2015年5月28日。東京ドームの西武戦で8回10奪三振無失点とし、巨人のマイコラスとして初勝利を挙げると、自分の投球に自信が芽生えた。そこから3年間で見せた活躍は、ご存じの通り。制球難から自滅する姿は消え、打者との駆け引きで主導権を握る、四球の少ない圧倒的な姿を手に入れた。こうして結果を残しながら積み上げた自信は、4年ぶりのメジャー復帰となった今季も継続。少しのことでは崩れない、確固たるものとなった。

 今でもマシソンとはこまめに連絡を取り合い、巨人の戦いぶりやチームメイトの近況を聞いている。「彼と一緒に成長した3年だったかもしれない」という捕手・小林誠司の様子は特に気になるようで、「今年はバッティングでも大活躍しているって聞いたよ」と嬉しそうに目を細める。

 髪の毛を短く整え、ヒゲもさっぱり剃ったクリーンカットな巨人時代から一変、今はロングヘアに口ヒゲを蓄えるワイルドな風貌でマウンドに君臨する。外見こそ来日前と同じスタイルに戻ったが、投手として、いち社会人として、4年前とは比べものにならないくらい成長した自負を持つ。

「野球はメンタルゲーム。勝負の大半は、メンタルの持ち方で決まってくると思う。特にピッチャーはね。日本という異国の文化に順応できたこと、巨人で結果を残せたこと。そこで得た自信こそ、今季僕がメンタル面で強くあれる1つの要因だ。あの時、日本に行く選択をして本当によかったよ」

 13試合を投げ終えて、今季WHIPは0.961と1回あたりに背負う走者の数は1人に満たない。同時に、9回あたりに与える四球数は0.95とナ・リーグ最少、メジャー全体を見てもインディアンスのサイ・ヤング投手コーリー・クルーバー(0.90)に続く2位につけている。まぐれではない。そう思える自信がある。

 周囲の評価が「今季屈指のサプライズ」から「納得の活躍」として定着するように、マウンドで地道に結果を残し続ける。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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