ハム中島、近藤、ホークス柳田…1打席あたりの被投球数でわかる打者の特性

ファウルの多さはP/PAの数値の高さとは無関係?

 では、2018年6月20日現在のP/PAのランキングを見てみよう。

◯P/PA の降順によるランキング (カッコ内の順位は規定打席到達者65名中の降順によるファウル数ランキング)

近藤健介(日)
4.90 1打席あたりファウル数0.78(26位)

西川遥輝(日)
4.58 1打席あたりファウル数0.76(37位)

山川穂高(西)
4.37 1打席あたりファウル数0.85(12位)

山田哲人(ヤ) 
4.32 1打席あたりファウル数0.60(62位)

バレンティン(ヤ)
4.30 1打席あたりファウル数0.78(26位)

糸原健斗(神)
4.27 1打席あたりファウル数0.67(57位)

中村晃(ソ)
4.26 1打席あたりファウル数0.77(33位)

田中広輔(広)
4.26 1打席あたりファウル数0.87(8位)

福留孝介(神)
4.24 1打席あたりファウル数0.71(45位)

◯P/PA の昇順によるランキング (カッコ内の順位は規定打席到達者65名中の降順によるファウル数ランキング)

宮崎俊郎(De)
3.31 1打席あたりファウル数0.59(63位)

京田陽太(中)
3.41 1打席あたりファウル数0.76(36位)

荻野貴司(ロ)
3.56 1打席あたりファウル数0.61(61位)

上林誠知(ソ)
3.59 1打席あたりファウル数0.89(6位)

中村悠平(ヤ)
3.61 1打席あたりファウル数0.70(51位)

安達了一(オ)
3.63 1打席あたりファウル数0.70(49位)

松山竜平(広)
3.68 1打席あたりファウル数0.69(52位)

柳田悠岐(ソ)
3.68 1打席あたりファウル数0.79(25位)

大和(De)
3.70 1打席あたりファウル数0.74(40位)

※参考
1打席あたりファール数降順ランキング
ロペス(De) 1.036
中島卓也(日)1.029
ゲレーロ(巨)0.976
松田宣浩(ソ)0.922
高橋周平(中)0.903

 P/PAが多いからといってファウル数が多いわけではなく、逆も然りであることがわかる。なお統計学で2つの指標の相関関係の度合いを示す相関係数を求めると0.078となり、ファウル数の多さがP/PAに大きな影響を及ぼしているわけではないようだ。

 ちなみにP/PAと最も強い相関を示したのは、四球率(PA/BB)やボール球であるが、それは当然と言えば当然のことであろう。2017年のパ・リーグの四球率を見ると、1位が柳田(6.8)であり、角中は3位(7.8)であった。また近藤は規定打席未到達ながら3.5という驚異の四球率であった。これが彼らのP/PAに大きく作用した。

 2018年のランキングで特筆すべきは、近藤が今年も降順ランキング1位であるのに対し、柳田は昇順ランキングに顔を出していることである。つまり、今季の柳田は1打席あたりの被投球数を減らしているのである。ファウル数は昨年とほとんど変わっていないが、四球率が6.8から9.5となりリーグ10位相当にランクダウンした。

早いカウントから積極的に打って出る柳田、2ストライク後の打撃が全体の3分の2を占める近藤

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