平野佳寿、圧巻の23戦連続無失点 制球力に称賛の声「打者をフリーズさせた」

「直球とスプリットの両方」が「突出した武器」

 平野はその後、ホラデーには死球を与え1死一塁としたが、続く代打・メイビンは直球で見逃し三振に。低めに制球された直球でメイビンを「フリーズさせた」と実況が伝えると、ニコースキー氏は「膝元にピンポイントに制球された直球です。頭の片隅に『スプリットが来るのか?』と思っているところに、実際は直球だと気づいても時すでに遅しです。スプリットが頭にある中でこの完璧に制球された90マイル(約145キロ)の直球です」とあらためて絶賛。直球の制球力があるからこそ、スプリットとのコンビネーションも生きると強調している。

 平野はディートリッチに中前打、アンダーソンには二塁内野安打を許し、2死満塁のピンチを招いたが、続くボーアを中飛に抑えて23試合連続無失点。防御率は驚異の1.29とし、上原浩治投手(現巨人)が2013年のレッドソックス時代にマークした日本人投手の最長無失点記録(27試合)にも「4」と迫った。球団記録には王手、そして、ニコースキー氏が共通点を指摘した偉大な先輩右腕の背中も見えてきている。

 ニコースキー氏は、平野が今季奪った32三振の内訳が、スプリット16、フォーシーム16と半々であることを紹介。その上で「特に空振りの奪い方を知っている投手は、レパートリーの中でも突出した武器と呼べるものがあります。ゴドリーが多くの三振をカーブで奪ってきていますが、その球に打者は悩まされています。しかし、ヒラノに至っては、直球とスプリットの両方がまさにそれにあたります」と、2球種がどちらも一級品であると評価した。

 上原に追いつき、追い越すことができるか。平野の登板から目が離せない。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY