杜の都一筋でプレーする高卒新人 野球センス溢れる楽天・西巻にかかる期待
楽天ジュニア出身の選手が楽天のユニホームを着るのは史上初
地元の仙台育英高校で3年間を過ごした西巻だが、小学6年時には楽天ジュニアでプレーした経験を持っている。上岡スカウトが「初めて楽天ジュニア出身の選手が、楽天イーグルスの本当のユニホームを着るので、そういった本人のうれしさもあると思います」と話した通り、楽天ジュニア出身の選手がイーグルスに入団するのは史上初。順調に実力をつけて主力へと成長を遂げれば、地元出身の生え抜きスターとしてファンの熱い後押しを受ける姿も容易に想像できるはずだ。
たびたび落ち着きを称賛される、知性は日常生活でも生かされているようで、ルービックキューブを2分弱で全面揃えられるという意外な特技も持っている。嶋や茂木をはじめ、リーダーシップを備えた選手が多い楽天にあっても、西巻が野球脳と知力を兼備した次代のリーダーとなりうる資質は十分だろう。
背番号「67」は、自身と同じく東北出身の銀次が2011年まで背負った番号でもある。入団会見の場で背番号を知ったという西巻は「やっぱりこれまで色々な方々がつけてきた背番号なので、恥のないように、しっかり責任と自覚を持って頑張っていきたいと思っています」とコメントしており、押しも押されもせぬ主軸へと成長した先輩同様の活躍を見せられるか注目されるところだ。
167センチと小柄ながら随所で野球センスを感じさせる俊英は、高校時代と同様に走攻守のすべてでチームを背負って立つ存在となれるだろうか。ドラフト6位という立ち位置でのプロ入りではあったものの、秘めたるスター性は十分。高校時代に惜しくも到達できなかった栄冠を、同じく仙台を本拠地とする楽天にもたらすための戦いはまだ始まったばかりだ。