指揮官も絶賛する「相手が嫌がる選手」 侍J女子代表が誇る“韋駄天”
全選手トップの一塁到達タイム4秒24をマークする田中美羽
「第8回WBSC女子野球ワールドカップ」(8月22~31日、米国フロリダ)で6連覇を目指す侍ジャパン女子代表が3日、新潟県新潟市の「HARD OFF ECOスタジアム新潟」で強化合宿を打ち上げた。
代表選手20人の選考にあたって「走れることを大事にした」と橘田恵監督が言うとおり、合宿中に組まれた6試合では、盗塁やバントを生かした機動力野球を随所に見せた。
俊足ぞろいの選手の中でも、最速タイムを持つのは20歳の田中美羽内野手(アサヒトラスト)だ。右打者ながら昨冬に行われたトライアウトでは、一塁までの到達タイム4秒24で全参加者のトップだった。
今回の合宿でも足を生かしてバント安打を量産した。主に2番で起用され、12打数6安打で4犠打をマーク。6安打のうち半分の3本がバントによる内野安打だった。圧巻だったのは2日の開志学園高戦。1‐0で迎えた5回無死二塁から三塁線ギリギリに転がした。無死一、三塁と好機を広げ、この回の3得点につなげた。
トライアウト挑戦2回目で初の代表入り。「自分のアピールポイントは足なので、それを全部につなげたいと思っています。今のチームで自分がどういう立場なのか。求められる役割を考えて、何でもできるバッターになりたいです」と目を輝かせながら語る。