「どこへ行っても変わらない」―広島からロッテ“移籍”のコーチが貫く信念
ロッテの根本淳平1軍ストレングスコーチ、交流戦では古巣と“初顔合わせ”
今季の『日本生命セ・パ交流戦2018』では、ドラフト1位で巨人に入団するもわずか3年で退団し、アメリカ挑戦を経て昨年から日本ハムに加入した村田透投手が2年連続で古巣・巨人を相手に勝利。さらには、3日に行われた阪神戦で今年3月に阪神から西武にトレードで加入した榎田大樹投手が先発し、勝ち星を挙げた。
交流戦は、普段対戦がないセ・リーグの古巣を相手に、パ・リーグの選手が年に一度活躍する姿を見せることができる機会となっている。
選手ではないが、ロッテの根本淳平1軍ストレングスコーチもそのうちの一人だ。根本コーチは広島のアスレチックトレーナーを10年以上に渡って務め、2016年からトレーニング補佐としてロッテへ。翌17年に2軍トレーニングコーチ、今季から1軍ストレングスコーチとなった。
ロッテで指導してから主に2軍を担当していたため、今季が初めて古巣・広島との対決となった。根本コーチは「なんですかね。3年こっち(ロッテ)にいるので、違和感というか変な感じにはならないですね」と、久々に広島の選手たちとグラウンドで再会したものの、特別な感情が湧かなかったという。
それでも、ロッテの試合前練習が終了した後には、「懐かしい感じでしたね」と広島のエルドレッドと一塁ベース付近で談笑する場面も見られた。
指導面では広島時代の経験を生かしている。
2軍トレーニングコーチだった昨年3月28日の2軍戦の試合前に、根本コーチは指導法について「人それぞれ個性もありますし、僕のできることは限られています。僕がやることはどこへいっても変わらない。広島でやってよかったこと、失敗したことを踏まえてマリーンズでもやっている」と教えてくれた。1軍のコーチとなった今季も「これまでの蓄積してきた経験を生かそうと思ってやっています」と話す。
広島との戦いが終わり、次回の対戦は早ければ日本シリーズ。広島は現在リーグトップだが、ロッテは現在5位。しかし、3位との差は0.5ゲームと、上位は射程圏内だ。広島、ロッテの今後の戦いに期待しつつ、このような形での再戦にも注目していきたい。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)