西武辻監督が語る首位ターンの要因と今後 救援陣には「彼らに託すしかない」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

前半戦は首位を一度も明け渡さず、「とにかく『選手の頑張り』でしかない」

 11日のロッテ戦。「獅子おどし打線」と名付けられた強力打線が機能し、前半戦最後の試合を勝利で終えた西武。チーム成績はここまで78試合を消化し46勝31敗1分で貯金は15。試合後、辻監督が一度も首位を明け渡すことのなかった今季前半戦を総括した。

――前半戦を振り返って。

「開幕してからチームの状態が非常に良くて、4月は(開幕8連勝やメットライフドーム開幕12連勝など)思った以上のいいスタートが切れた。長いシーズンで投打ともに好不調の波はあると思うが、この時期にトップにいるということは、全選手が良く頑張ってくれた結果だと思っています」

――好調の要因は。

「とにかく『選手の頑張り』でしかないと思う。チーム力とは、投打のバランスが取れることだと思いますが、投打ともに好不調の波がある中、チーム全体で戦ってきたことが結果、好調の要因になっていると思います」

――進塁打や走塁面を含め「考えてプレーする」選手が多い。

「長打力のある選手が多いが、ホームランだけでは勝てない。足を使ったり、浅村、山川、森らクリーンアップが大事なところで、打ちたい気持ちを抑えてフォアボールを選んで出塁(※322四球はリーグトップ)し、そこから繋いで大量得点などもあった。そういう部分は(チームにとって)大きいことだと思います」

――チーム防御率は4.30とリーグ最下位。

「チーム防御率が最下位なことは結果なので、どういっても仕方ない。そういう中で打線の奮起が必要で、ここまではそれが結果に表れている。ただ、開幕の8連勝は、いずれの試合も先発投手が頑張ってのもの(※全8試合、先発投手はクオリティスタートを達成している)。勝負事にはいろんな勝ち方があると思うので、投手力は課題だが、それも含めて今のチーム力だと思う。中継ぎについては野田や平井など、再調整をした選手が自信をつけて帰ってきているし、武隈も戻ってくる。彼らに託すしかないと思っている」

――キーマンは。

「特にという選手はなく、負けない試合を作るために、まずは先発投手陣の頑張りが必要になる。そして打線は全員。つながりを持っていかに1点を取るかという野球をしていかないといけない」

――警戒する球団は。

「楽天には申し訳ないが、パ・リーグは楽天以外の5球団に貯金があり、うちを含めていずれのチームも優勝圏内にいると思う。ロッテとオリックスは投手力がよく、ソフトバンクには2連覇の経験がある。そして日本ハムは投手力、破壊力、経験もある。特定のチームを警戒するということではなく、どの相手に対しても1試合ごとに勝利を目指して頑張るだけです」

チーム全体での制球力の向上が鍵か

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