西武辻監督が語る首位ターンの要因と今後 救援陣には「彼らに託すしかない」

チーム全体での制球力の向上が鍵か

――今年は今までと違い、追い上げを受ける立場だが。

「今は首位にいるが、5位まで差がない中、常にその5チームが戦っている状態。選手も他チームの順位は気になるだろうが、他のチームも必死に上の狙ってくると思うので、選手も『優勝』というものを意識しながら、各カードで負け越さないような戦いをしていくことが一番大事になる」

――10年ぶりの優勝へ、後半戦はどんな戦い方をするのか。

「8月になれば6連戦が続くので、先発投手陣はとにかく1イニングでも長く粘る。打線も投手陣が疲れてくる中、それをカバーできるようなつながりを持ってほしいと思う。そして、残り試合が少なくなっていく中で、選手たちがどういう気持ちで戦っていくのか。厳しい試合が続くことになるが、それが各選手たちにとって大きな経験になっていく。今のチームはまだ発展途上のチームなので、その経験を経て、結果優勝にたどり着けたならば、大きな力になると思う。とにかく1試合1試合、優勝を目指して戦っていきたいと思います」

 辻監督も語ったように、開幕ダッシュに成功した西武は4月の時点で貯金14。現在の貯金が15であることを考えると、いかに4月の快進撃が大きかったかが分かる。

「結果なので仕方ない」としながらも、やはり優勝へ大きな課題となってくるのが投手陣。チーム成績を見てみると与四球の数は286でリーグ5位。1位日本ハムの208より78個も多い。また死球の数は47個でリーグワースト。こちらは1位ロッテの14個より33個も多い。被安打663と被本塁打70はリーグ平均値と比較しても大差がない(パ・リーグ6球団の平均被安打数は660、被本塁打は73)だけに、チーム全体での制球力の向上が、10年ぶりリーグ優勝への鍵となってくるかもしれない。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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