エンゼルス、痛すぎるエース離脱 TJ手術に「ガッカリ」も…「先に進む」
トミー・ジョン手術で今季絶望「何か問題があるとは思っていた」
エンゼルスのエース右腕ギャレット・リチャーズ投手が右肘靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受けることが決まった。12日(日本時間13日)のマリナーズ戦前に取材に応じた右腕は「ガッカリしている」と肩を落としながらも「とにかく前進しないといけない」と決意を明かした。
リチャーズは10日(同11日)の本拠地マリナーズ戦で前腕に張りを訴えて緊急降板。MRI(磁気共鳴画像法)検査を受け、右肘内側側副靱帯の損傷が見つかったと診断された。そして、一般的に復帰までに約14か月を要するとされるトミー・ジョン手術を受けることを決断した。
この日、「感覚的にも何か問題があるとは思っていた。トミー・ジョン手術を数週間以内に受けることになる」と語った右腕。難しい決断だったかを問われると、「確かに選択肢が提示されているときは、どちらも考慮するもの。医師とのアポイントメントの時にも、もし内側側副靭帯に関連した問題があるなら、決断しないといけないと思っていた」と言及。そして、「とにかく前進しないといけない。手術を受けて、先に進んでいく」と決意を明かした。
リチャーズは2016年にも右肘内側側副靱帯の損傷と診断されたが、幹細胞注射などの保存療法を選択。それだけに、今回の負傷のショックは大きい。
「ガッカリしている。自分の中の100%を費やしてきたこと。復帰に向けて取り組んできて、調子も良くなり始めてきて、今回こうなってしまった」
シーズン後に契約が切れ、フリーエージェント(FA)となるが、今季だけでなく来季中に復帰できる可能性も低い。このタイミングでのトミー・ジョン手術は本人にとっても厳しい結果だが、2020年の復帰に向けて「(その頃に)しっかり復帰しているだろう。準備もできているだろうし。心配いらない。乗り切っていくから」と気丈に振る舞った。
「怪我に苛まれるキャリアを送ってきたけど最終的には立派なキャリアを送っている選手もたくさんいる。周りには優秀なスタッフもいるし、サポート体制も整っている。家族もいる。戻ってくる準備は心の面でもできている」
プレーオフ進出を諦めていないエンゼルスにとっても、開幕投手を務めた右腕の離脱は大きな痛手だが、本人は最後までしっかりと前を向いていた。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)