球団別オールスターMVPの歴史を振り返る 王、長嶋、清原、イチローは?

今季のオールスターMVPを受賞した西武・源田(左)、森【写真:荒川祐史】
今季のオールスターMVPを受賞した西武・源田(左)、森【写真:荒川祐史】

王貞治が3回受賞なのに長嶋茂雄はゼロ、清原和博は断トツの計7回

 2018年オールスターゲームは西武勢の森友哉、源田壮亮と2試合とも西武勢がMVPに輝いた。オールスターのMVPは、選手のキャリアに記される大きな勲章だ。1951年第1回大会からの球団別のMVPの受賞の動向を見ていこう。

球団別のMVP受賞回数。(1)(2)(3)は第1試合、第2試合、第3試合

○1位 巨人24回
王貞治3回 1963年(2)1977年(3)1979年(1)
松井秀喜3回 1995年(2)1998年(2)1999年(1)
宮本敏雄2回 1957年(2)1958年(1)
清原和博2回 1997年(2)2000年(3)
阿部慎之助2回 2007年(2)2010年(1)
川上哲治1951年(1) 平井三郎1953年(2) 柴田勲1968年(2) 吉田孝司1976年(3) 山倉和博1981年(3) 江川卓1984年(3) クロマティ1985年(2) 吉村禎章1986年(3) 駒田徳広1992年(3) 落合博満1995年(1) 高橋由伸2003年(1) 澤村拓一2013年(1)

 オールスターのMVP選手は勝利チームから選ばれる。ここまでパが84勝、セが78勝とパが勝ち越しているが、MVPを最も多く受賞した球団はセの巨人だ。12球団一の人気球団だけに、選出される選手が多いのだ。王、松井と新旧の主砲が3回ずつMVPを受賞しているが、ミスタープロ野球こと長嶋茂雄は一度も受賞していない。長嶋はオールスターの通算打率.313と活躍していたが、運に恵まれなかった。

○2位 南海―ダイエー―ソフトバンク20回
森下整鎮(正夫)2回 1960年(1)1956年(1)
広瀬叔功2回 1961年(1)1966年(1)
野村克也2回 1972年(1)1977年(2)
門田博光2回 1976年(2)1983年(1)
内川聖一2回 2013年(3)2017年(1)
飯田徳治1953年(1) 堀井数男1953年(3) スタンカ1964年(3) 小池兼司1968年(3) 藤原満1981年(1) 山本和範1986年(1) 秋山幸二1994年(1) 松中信彦2009年(2) 柳田悠岐2014年(2) デスパイネ2017年(2)

 2位には1950年代からパの強豪として鳴らしたホークス。広瀬、野村、門田、内川と歴代の中軸打者が2回ずつ受賞。

○3位 西鉄―太平洋―西武19回
清原和博5回 1986年(2)1987年(3)1990年(2)1993年(1)1996年(2)
中西太2回 1954年(1)1958年(2)
松井稼頭央2回 1997年(1)2001年(1)
大下弘1957年(1) 高倉照幸1965年(2) 船田和英1969年(2) 土井正博1975年(3) 石毛宏典1987年(2) 松坂大輔2004年(1) 片岡易之2010年(2) 中村剛也2011年(2) 森友哉2018年(1) 源田壮亮2018年(2)

 3位には50~60年代に南海と覇権を争い、西武になってからも黄金時代を築いたライオンズ。清原は断トツの5回受賞。中西、松井稼頭央も2回受賞している。清原は巨人でも2回受賞。通算7回は王貞治、松井秀喜、張本勲らの3回を大きく引き離して断トツの1位。清原こそが「最高の球宴男」と言えるだろう。

○4位 阪神17回
掛布雅之3回 1978年(3)1981年(2)1982年(3)
江夏豊2回 1970年(2)1971年(1)
岡田彰布2回 1980年(1)1988年(2)
吉田義男1956年(2) 遠井吾郎1970年(3) 池田祥浩1972年(3) オマリー1993年(2) 新庄剛志1999年(3) アリアス2002年(1) 金本知憲2003年(2) 藤本敦士2006年(2) 新井貴浩2013年(2) 藤浪晋太郎2015年(1)

 阪神は17回で4位。掛布、江夏とミスター・タイガースと言われた選手が受賞しているが、初代ミスターの藤村冨美男、村山実、田淵幸一らは受賞していない。

イチローも7回出場でMVPなし ロッテ勢は1983年以来受賞なし

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