古豪のプライドを持って100回目の夏に挑む主将 京都・龍谷大平安が4回戦進出

龍谷大平安の4番を務める松田憲之朗【写真:沢井史】
龍谷大平安の4番を務める松田憲之朗【写真:沢井史】

春夏通算100勝まであと1勝に迫っている龍谷大平安

 第100回全国高等学校野球選手権記念の京都大会3回戦が15日、わかさスタジアムで行われ龍谷大平安が東稜を10-0の6回コールドで下し3回戦に進出した。甲子園春夏通算100勝まであと1勝に迫る古豪が順当に4回戦に進出した。

 ダイヤモンドを回る表情は、どことなく自信にみちあふれているように見えた。初回、2点目となる高校通算58本目となる左越え本塁打を放った時の4番の松田憲之朗の表情だ。そのことについて原田英彦監督に尋ねると、指揮官は笑みを浮かべてこう話した。

「根がええヤツすぎるんですわ。マジメやし優しいし、周りにもっと厳しいことを言えと言うてるんですけれど、それがなかなかできなくて。こちらからよう厳しいことも言いましたけれど、ここにきて変わったように思いますね」

 滅多に褒め言葉を発さない原田監督がそう言うのだから、思わず頷いてしまった。取材の受け答えでも律儀に対応する松田だが、もともとは人前に出るのは苦手。もちろん、大勢の前で話すことなど進んでできなかった。昨秋、新チームのキャプテンに立候補し就任したものの、思うように事が運べず、監督から怒られることも多かった。

 だが、今年は龍谷大平安にとって特別な意味が込められた年でもある。それは、100回大会という節目の夏に甲子園を目指すこと。そして学校として春夏通算100勝がかかっていること。4年前にセンバツを制した年も、2年前にセンバツ4強まで勝ち進んだ年も、100勝という目標を掲げてきたが、その前に屈した。

原田監督は100勝に向け「この夏は命がけで戦わないといけない」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY