首位・西武の打高投低は2001年近鉄と酷似? 打ち勝つ野球でV再現なるか

チーム防御率4.44の埼玉西武投手陣

 首位を走る今年の埼玉西武も、2001年の大阪近鉄と同じように投手陣がピリッとせず、打線に頼る野球を強いられている。

 先発陣は多和田真三郎投手が防御率4.37だが、チームトップの10勝。昨季最優秀防御率(1.97)、最多勝利(16勝)に輝いた菊池雄星投手が8勝、防御率3.09。榎田大樹投手が7勝、防御率3.11、十亀剣投手が5勝、防御率3.88と、多和田投手こそ防御率4点台だが、それ以外の投手は比較的安定している。

 問題なのがリリーフ陣だ。昨季は牧田和久投手、シュリッター投手、増田達至投手の“勝利の方程式”に加え、その前を投げる武隈祥太投手、平井克典投手がおり、かなり安定していたリリーフ陣だったが、牧田投手、シュリッター投手が抜けた今季の救援陣は崩壊気味だ。

 牧田投手、シュリッター投手が抜けた穴を高橋朋己投手、武隈投手、平井投手、野田昇吾投手、大石達也投手らで埋めていくと思われたが、故障や不振が重なり昨季ほどの投球を見せることができていない。守護神だった増田投手は失点を重ね、抑えの座をはく奪された。

 さらに増田投手に代わり、抑えを務めていたカスティーヨ投手も右肘の張りで登録抹消されるなど緊急事態。シーズン途中にヒース投手、先日トレードで中日から小川龍也投手を獲得したが、それでも救援陣の枚数が足りていない状況だ。

 投手陣に不安を抱えながらも、開幕から一度も首位の座を明け渡していない西武。2001年の大阪近鉄のようにチーム防御率が最下位でも、トップでゴールテープを切れるだろうか。

【西武の主な投手陣】
(先発)
多和田真三郎 16試合10勝4敗0S 103回 防御率4.37
菊池雄星 14試合8勝2敗0S 90回 防御率3.09
榎田大樹 13試合7勝2敗0S 66回 防御率3.11
十亀剣 16試合5勝7敗0S 99.2回 防御率3.88

(リリーフ)
平井克典 35試合1勝1敗0S 30.2回 防御率4.40
ワグナー 32試合2勝1敗1S 29回 防御率4.34
野田昇吾 32試合0勝1敗1S 22回 防御率3.68
武隈祥太 27試合1勝2敗0S 21.2回 防御率6.65
ヒース 18試合2勝0敗0S 14.2回 防御率2.70
増田達至 27試合0勝4敗11S 25.2回 防御率5.61
カスティーヨ 20試合7勝4敗3S 74.1回 防御率4.48

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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