タイブレーク、有利なのは先攻or後攻? 地方大会のデータから傾向を紐解く

「1死満塁、打順選択制」では先攻有利の傾向

 タイブレーク制は、学生野球の明治神宮大会、社会人野球にもすでに導入されているが、国際ルールとは違い、状況は1死満塁から。そしてタイブレーク制初回(神宮大会は10回、社会人野球日本選手権と都市対抗野球では12回)の打順をどこから始めるか選択できるルールとなっている。

 実は、明治神宮大会だと高校の部は過去タイブレークにもつれ込んだ4試合で先攻、後攻とも2勝ずつと互角だが、大学の部では、過去9回で先攻5勝、後攻4勝。そして、社会人日本選手権と都市対抗では、合わせて41試合のタイブレークで先攻24勝、後攻17勝と、先攻有利な数字が出ている。やはり、満塁からだとより得点が入りやすく、後攻チームの心を折る大量点も取りやすいことが、サヨナラのない先攻チームの不利をカバーしていると思われる。

 タイブレーク制が導入されて初の大会となった今年の選抜大会では、延長戦が6試合あったが、10回での決着が5試合、12回での決着が1試合と、タイブレークは実施されなかった。果たして、今大会でタイブレーク決着は実現されるのだろうか。

【一覧】今夏の地区大会で起きたタイブレーク全35試合結果一覧

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