大阪桐蔭・柿木の空振り奪取率は出色の数値 セイバーメトリクスで見る甲子園

セイバー目線で甲子園を分析
セイバー目線で甲子園を分析

大会2日目をデータで分析、光った高知商のストライクゾーンのスイング率

 大会史上初のタイブレークに待ちこまれた試合まで行われた6日の夏の全国高校野球選手権第2日目。1回戦屈指の好カードもあり、甲子園は大盛況の模様。そんな球児の戦いぶりをセイバーメトリクスの指標で分析してみます。

◯攻撃指標
(O-swing%はボールゾーンのスイング率、Z-swing%はストライクゾーンのスイング率、Z-contact%はストライクゾーンのコンタクト率)

【山梨学院】
得点12 打率.359 出塁率.419
長打率.564 OPS.983 盗塁4/5
O-swing% 23.8% Z-swing% 61.8% Z-contact% 89.8%

【高知商業】
得点14 打率.421 出塁率.463
長打率.711 OPS1.174 盗塁1/1
O-swing% 25.0% Z-swing% 71.7% Z-contact% 96.2%  

【作新学院】
得点1 打率.188 出塁率.212
長打率.188 OPS .400 盗塁1/1
O-swing% 29.5% Z-swing% 73.8% Z-contact% 86.7% 

【大阪桐蔭】
得点3 打率.250 出塁率.290
長打率.357 OPS.647 盗塁2/2
O-swing% 16.4% Z-swing% 56.7% Z-contact% 97.4%

【沖学園】
得点4 打率.405 出塁率.476
長打率.568 OPS1.044 盗塁1/1
O-swing% 23.9% Z-swing% 73.9% Z-contact% 92.2%

【北照】
得点2 打率.294 出塁率.314
長打率.324 OPS.638 盗塁 0/0
O-swing% 23.3% Z-swing% 60.9% Z-contact% 94.9% 

【佐久長聖】
得点5 打率.283 出塁率.321
長打率.321 OPS.642 盗塁1/1 
O-swing% 31.5% Z-swing% 64.2% Z-contact% 86.9% 

【旭川大】
得点4 打率.222 出塁率.352
長打率.267 OPS.619 盗塁 0/0
O-swing% 28.7% Z-swing% 62.5% Z-contact% 90.0%

 第1試合の山梨学院vs高知商業では、高知商業のZ-contact率の高さが光りました。7回裏の集中打が出た場面では、相手投手が投じる球がストライクゾーンに集まるところに狙いを定め、4人連続で初球をヒットにし、逆転、勝ち越しに成功しました。

 第2試合では、大阪桐蔭が作新学院の投手陣に対して7安打、OPS.647と抑えられ、予選での打棒爆発を期待した地元ファンには物足りなさを感じられたかもしれません。しかし、O-swing%16.4%にあらわれるボール球に手を出さない選球眼の良さ、Z-contact%97.4%に現れるストライクの球を捉える能力の高さなど、その内容はやはり強豪校の片鱗を見せています。

旭川大高の楠茂はほとんどのアウトをゴロで奪う

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