前田健太ブルペン転向、球団は得も本人は3.8億円以上の損!? 米メディア指摘
柳賢振とウッドが戦列復帰で前田とストリップリングが救援へ
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は12日(日本時間13日)、前田健太投手をブルペンに配置転換すると発表した。故障者リスト(DL)入りしていた柳賢振投手とアレックス・ウッド投手の戦列復帰に伴い、前田とロス・ストリップリング投手がローテから外れ、リリーフとしてブルペンで備える。
前田は昨季プレーオフでもリリーフ転向を経験。この時は9試合に投げ、2勝0敗、防御率0.84という好成績を残し、チームのワールドシリーズ進出に大きく貢献した。この時に見せた前田のリリーフとしての適性は高く評価されており、守護神ケンリー・ジャンセンを不整脈で欠くブルペンにとって、心強い存在となることは間違いない。
米テレビ局「CBSスポーツ」公式サイトでは、今回の配置転換に関する考察記事を掲載。今季、前田の先発としての働きを高く評価すると同時に、前田のブルペン転向で外部からの補強をせずに済むため、チームはぜいたく税の対象となる「年俸総額1億9700万ドル(約217億2600万円)以下にとどめやすくなる」としている。つまり、ドジャースとしては無駄な出費をせずに済むという“お得な選択”だというわけだ。
さらに、記事では日本人右腕の契約にも注目。出来高の割合が大きい前田の契約は、先発投手として投げ続けることが前提となっている。現時点で、22試合(20先発)に投げ、7勝7敗、109投球回、防御率3.80の成績で、265万ドル(約2億9200万円)の出来高をクリアした。このまま先発でい続ければ、30試合先発、160投球回をクリアする可能性は高い。その場合、前田はさらに450万ドル(約4億9600万円)の出来高が手に入ることになる。
記事では、前田が今季残りを救援として過ごした場合、毎週4イニングずつを投げるとすれば、140投球回前後に達すると予測。その場合、100万ドル(約1億1000万円)の出来高が手に入るが、先発した場合の予想額とは、なんと350万ドル(約3億8600万円)の差が生まれてしまう。ドジャースにとってはお得な選択だが、前田にとっては大損だ。
たとえ年俸が大幅に減ったとしても、ワールドシリーズ優勝が叶えば、それに勝るものはない。チームの勝利のために、そして世界一のために、ブルペンから投手陣を盛り上げていきたい。
(Full-Count編集部)