下関国際、9回逆転で3回戦へ 創志学園・西は9四死球5失点、179球の熱投も涙

下関国際が9回に逆転勝利
下関国際が9回に逆転勝利

西はMAX148キロ&被安打3も制球に苦しむ

 第100回全国高等学校野球選手権記念大会第11日は15日、4試合を行い、第1試合は下関国際(山口)が土壇場の9回に3点を奪って逆転。5-4で創志学園(岡山)を破って3回戦に進んだ。1回戦で16奪三振、無四球完封の快投を見せた創志学園の2年生エース・西純矢はMAX148キロ、9三振を奪ったものの、制球に苦しんで被安打3ながら9四死球。179球を投げ抜いたが、2回戦で敗退した。

 雨の中、2年生エース・西が散った。苦しみながらも8回まで下関国際を1安打、2失点に抑え、2点のリードを持って9回のマウンドに上がったが、先頭から連続四死球を与え、さらに7番・西山に三遊間を破られ満塁。8番・品川のスクイズを空振りさせながら、その球が暴投となって1点差。品川の打球はフラフラと右前に落ちて追いつかれ、9番・佐本の中犠飛で勝ち越された。

 ベースカバーに走る西は、帽子を深くかぶり直して悔しさをあらわに。9回、1死一塁で送りバントを成功させ、一塁へヘッドスライディングする執念を見せたが、反撃も及ばず。試合後はがっくりと頭を垂れ、先輩たちに抱えられて引き上げると、ベンチをこぶしで叩いて涙にくれた。

 苦闘の179球。雨の中で制球がおぼつかず、暴れるボールを必死にコントロールして9回までやってきたが、あと3つのアウトがどうしても取れなかった。

 下関国際は終盤まで西の荒れ球に的を絞り切れなかったが、1回戦の花巻東(岩手)戦に続き、リードを許した9回に追いつき、勝ち越す勝負強さを見せた。エースで4番の鶴田は、9安打を許しながらも4失点で粘って西に投げ勝った。投打に粘りを増し、1戦ごとにチーム全体が成長している姿を見せた。

(Full-Count編集部)

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