日本がスリランカに快勝で準決勝へ 貪欲さ求める仁志監督「自信家であって」

スリランカ相手に快勝した侍ジャパンU-12の選手たち【写真:Getty Images】
スリランカ相手に快勝した侍ジャパンU-12の選手たち【写真:Getty Images】

序盤は投打に苦しむも、終わってみれば5回コールド勝利

 台湾・台北で開催されている「第10回 BFA U12アジア選手権」は15日、大会3日目を迎えた。予選ラウンドグループAの日本はスリランカに12-2で5回コールド勝ちを収めた。予選ラウンドを2勝1敗とした日本はセミファイナルにグループ2位で通過。17日のセミファイナル初戦はグループB1位の韓国と戦う。

 日本の先発は左腕の加藤獅竜。初回から制球が定まらず、苦しい投球になった。先頭打者に四球を与えた後、空振り三振で1死を奪ったが、2者連続で四球を与えて満塁に。5番打者への初球が暴投となり、飛び出した一塁走者を刺して2死二、三塁としたが、再び2者連続四球で押し出しとなり、1点を失った。1イニングで5四球と乱れたが、仁志敏久監督は交代させなかった。

「つらい局面で代えてしまうことは簡単なことですけど、そういう局面を自分で乗り越えようと努力をすることが、加藤には大事なこと。今日はチームのためにというよりも、加藤のために2イニングは責任を持ってやらせようと思いました」

 初戦でチャイニーズ・タイペイに黒星を喫し、もう負けが許されない。そんな状況でも仁志監督は「あまりにもどうしようもなくなってしまったら、1回が終わったところで代えようと思いました。でも、1点しか取られなかったので、2回もいかせようと思った」と、続く2回もマウンドへ送り出した。この回も4四球で1点を失い、「あれ以上は投げさせられなかった」としながらも、「あの2イニングはあの子のためにと思って、イニングを加藤にあげました」。交代せるのは簡単なことだが、選手の成長を促すための“勝負”を見せた。

 攻撃も序盤はかみ合わなかった。初回に1点を奪い、同点に追いついたが、2回は走者をためながらも無得点。2回が終わって1-2とリードを許した。スリランカの投手が投げる遅いボールに対応しきれなかった。ようやく3回に2死二塁から同点に追いつき、6番・玉城功大の右中間を破る適時三塁打で勝ち越し。このヒットを足がかりに適時打が続き、この回、6点を奪った。4回には4番・森山竜之輔のレフトへの2ランなどで5点を得て、終わってみれば、12-2の5回コールド勝ちだった。

仁志監督が求める“自分で考え工夫する力”

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