日本が機動力生かせず米国に敗れ3位決定戦へ 清水監督「うまく発揮できず」

日本を見舞った2つのアクシデント、主将・池田が頭部死球で途中退場

 清水隆行監督は「序盤はいい形で先制できたが、その後、跳ね返されてしまった。何とかロースコアでという思いではいたが、なかなか凌ぎ切ることができなかった」。現時点での日米の差については「体格やパワーは米国の方が上だと思うが、日本にはスピードや小技がある」と言い、「ただ、今日はそれをうまく発揮できなかった」と、持ち前の日本の機動力野球を展開できなかったことを敗因に挙げた。

 2つのハプニングにも見舞われた。この日、日本はビジター。紺色のセカンドユニホームを着用予定だったが、前日のナイターで使ったユニホームはランドリーに出された後、当初予定されていた時間になってもチーム宿舎には届かず。その数時間後、遅れて届いたユニホームはズボンが乾いておらず、上着も畳まれていないためしわくちゃのものばかり。結果、米国が白のユニホームを着用する中、日本は急遽ホーム用の同じ白色のユニホーム着用に変更することに。チームスタッフは試合前から大会本部との対応に追われた。

 さらに試合中には、左翼を守る池田陵真捕手が3回の打席で頭部に死球を受け、救急車で病院に運ばれる事態に。幸い、大事には至らなかったが、4番の主将を途中から欠くという不利な展開を強いられた。坂は「何とかして陵真を決勝の舞台に立たせてあげたかった。それができなくて悔しい。明日は代表として皆でできる最後の試合なので、自分たちの野球をしっかり見せたい」と、唇を噛みしめた。

 勝てば決勝進出のチャンスも十分にあった。この日の第1試合でキューバが台湾に5-8で敗戦。第2試合が米国対日本、第3試合がパナマ対ドミニカ共和国のスケジュールで、第1試合の結果を受け、日本勝ち&パナマ勝ち、もしくは日本の4点差以上での勝ち(日本が7失点以上した場合は5点差以上での勝ち)&パナマ負けの場合、日本はパナマとの決勝に進出することができた。だが、米国に敗れたことで決勝進出は自動的に消滅。大会初優勝の目標を達成することはできなかった。

 なお、スーパーラウンドを終えての成績は以下の通り。2勝3敗の3チームは当該対戦成績でもそれぞれ1勝1敗で並んだが、得失点率で日本と台湾の3位決定戦進出が決まった。

米国 4勝1敗
パナマ 4勝1敗
日本 2勝3敗
台湾 2勝3敗
キューバ 2勝3敗
ドミニカ共和国 1勝4敗

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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