レールに乗らない野球人生を経験 世界を知る野球人・色川氏が伝えたい想い

アメリカで感じた日本で失われている野球を楽しむ心

 高校卒業後は地元の大学に進学し野球部に入部するものの、理想と現実の狭間で大きく揺れて退部。次なる選択肢として選んだのは、アメリカ挑戦だった。

「以前からアメリカの文化が好きでしたし、メジャーリーガーになりたかったので」

 気持ちだけなら、誰でも簡単に口にできる。だが、色川氏が持っていたのは中途半端な覚悟ではなく、実際に行動に移した。初めて挑戦したアリゾナでのトライアウトは不合格、2回目も同じ結果だった。2度も失敗すれば、将来を考えて野球を辞めることも頭をよぎるだろう。もちろんそれも1つの選択だが、色川氏は自ら渡航費を捻出して3度目の挑戦。見事、念願のプロ契約を勝ち取った。入団したのは米独立リーグのチームで、結局、メジャーの舞台には立つことができなかったが、日米の野球の違いに感銘を受けたという。
 
「アメリカにいた時は毎日ワクワクしていました。全てが整い与えられた日本時代の環境とは違い、アメリカ時代は限られた機会と環境の中でチャンスをものにしなければなりません。それでも早くグランドへ行きたいと言う気持ちで満たされていたのです。日本には世界中が羨ましがる様な環境が整っているに関わらず心が疲弊している選手が多い」

 自ら次なる行動を考えなけれは゛未来か゛拓けないアメリカ。その一方、日本では決められた未来のレールの上で、強制的な雰囲気に縛られた選手たちか野球を始めた時のような楽しむ心を失っているのて゛はないか、と指摘する。

「日本野球を復活させなければならない」

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