日本が前人未到の6連覇に向け台湾と決勝戦へ 「明日への準備が整いました」
橘田監督は「相手の士気を下げられたのは今日が初めて」と手応え
2-1で辛勝した前日のチャイニーズ・タイペイ戦後に「早打ちで自分たちの首を締めている」と反省した橘田監督はこの日、じっくり行く場面と思い切って行く場面、バントの狙い目など細かく指示を出した。「これまでサインで意思疎通を図ってきましたが、選手に伝わっていませんでした。やはり、言葉にきちんと使うことが大切だと思いました」とその意図を説明する。
指揮官の狙いを理解した選手たちは、相手をゆさぶる攻撃を生き生きと仕掛けていった。2回には無死一塁で田中美羽内野手(アサヒトラスト)が二塁へのプッシュバントによる内野安打でつなぎ、1死満塁から三浦が投前へ2ランスクイズを決めた。さらに2死一、二で重盗を成功させるなど、やりたいことがはまり、この回一挙5点を追加した。
守っては、先発の石村奈々投手(履正社高)が変化球をうまく使い、3回を1安打無失点と好投。4回からリリーフした3投手も無失点で続いた。若手主体でベネズエラに完勝した。
「野球で相手の士気を下げられたのは今日が初めて。初めて野球らしい野球ができました。ここまで来るのに時間はかかりましたが、やっと明日への準備が整いました」と橘田監督。チームの完成度に手応えを感じながら、6連覇への最後の扉をこじ開ける。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)