月間最多登板に挑む広島フランスア、オリ山田 鉄腕・稲尾の凄さが際立つ記録

4投手の共通点 キャリアが浅く通用するか試される過程での登板数増加

 稲尾和久と現役の3投手は、月間登板数は同じでも、投球内容は全く違うことがわかる。時代が違うため、単純な比較は難しい。しかし4人の投手に共通していることがある。それは「絶対的な信頼感のある投手ではなかった」ということだ。

 稲尾はルーキー、試されて好投しているうちに9月に18試合も投げることになった。益田も2年目、この年からクローザーに抜擢されている。フランスアは独立リーグの高知などを経て、今年3月に育成契約。5月に初登板を果たした。山田は9年目のシーズンだが、昨年まで主として先発で通算31試合しか投げていない。そして8月に初昇格した。

 すでに実績のある救援投手なら、消耗を考えて、ここまで登板数が増えることはまずない。ともに「どこまでやれるか」試されている投手だったために、登板数がかさんだ結果だということだ。

 フランスアは今日、神宮球場で行われるヤクルト戦で登板すれば、月間登板試合が「19」となり、単独1位となる。緒方監督の起用が注目される。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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