アジア王者への鍵握る? 体調管理に効果、永田監督と選手の“交換日誌”

ランニングで汗を流す侍ジャパンU-18代表【写真:Getty Images】
ランニングで汗を流す侍ジャパンU-18代表【写真:Getty Images】

永田監督の狙い「体調を把握しないと」

 9月3日から宮崎市内で行われる「第12回 BFA U18アジア選手権」に臨む侍ジャパンU-18代表は1日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎で練習を行った。投内連携や内外野の連携の確認、フリー打撃など約3時間汗を流した。大会前日の2日には公式練習が行われ、開幕に向けて最終調整が行われる。

 2大会連続の優勝を狙う侍ジャパンU-18代表だが、選手のコンディション管理とコミュニケーションで効果を発揮しているのが、永田裕治監督との“交換日誌”だという。指揮官はこの日の練習後に「日誌も毎日書かせています。合宿初日からですね」と明かした。

 指揮官が報徳学園高校の監督だった時にも選手たちに課していた“野球日誌”。これの狙いについて「性格を見るのにはいいんですよね。短期勝負なので」とし「体調を把握しないといけない。本音の部分がよく分かるんです」という。面と向かって問うと、選手はどうしても「大丈夫」「出来ます」「やります」と言ってしまいがち。より本音を出しやすい“日誌”を活用し、選手の現在の体調やその変化を感じ取ることが目的だ。

 「(分量は)人によりけりですね。短い選手は2~3行、もうちょっと書いてこいと思う子もいますし、ビッシリと書いてくる子もいますね。(面白いことを書いてくる子も)おりますけど、それは(大会が)終わってからにしましょう」と語った永田監督。毎日、練習後や試合後に選手たちは思い思いにノートにペンを走らせ、指揮官が目を通してコメントを返し、翌朝に返却しているという。

 短期決戦はコンディションが大きな鍵を握る。甲子園での疲労を考慮され別メニューが続いていた吉田輝星(金足農)をはじめ、選手の将来を考えても、体調面の管理は重要となる。監督と選手の間の“交換日誌”。侍ジャパンU-18代表の貴重なコミュニケーションツールとなっている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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