前田健太がカープ新井引退発表に驚き隠せず「まだ続けるもんだと思っていた」
ともに戦った時間に感謝「一緒にやった時間は短いけど思い出は濃い」
ドジャースの前田健太投手が4日(日本時間5日)、広島の新井貴浩内野手の引退発表を受け、「ビックリしましたね。まだ続けるもんだと思っていたので」と驚きを隠さなかった。
この日、インターネットで引退発表を知ったという前田。広島に入団した2007年にともにプレーした後、新井は2008年に阪神へFA移籍。2015年に広島と再契約し、再びチームメイトとなったが、この年のオフに前田はドジャース移籍を決めた。同じチームでプレーしたのは2シーズンだけだが、「一緒にやった時の方が時間は短いですけど、思い出としては濃い。新井さんの人柄というか、そういうものを感じられるのは一緒にやっている時だった」と話した。
プロのすごさを教えられたのも新井からだった。PL学園卒業後にプロ入りした前田が初めてフリー打撃登板で対戦したのが、新井と栗原健太だったという。「バッティングピッチャーでしたけど、ボコボコに打たれて、やっぱりすごいなって(笑)。栗原さんと新井さんはその時、カープの中心打者だったんですけど、簡単にスタンドにどんどん放り込まれた。栗原さんと新井さんに投げて力のなさを痛感させられたっていうのがありました」と懐かしそうに振り返った。
同時に、先輩の優しさを感じさせてくれる人物でもあった。入団1年目にオープン戦で登板した際、三塁を守っていた新井から「本当にたくさん声をかけてもらって、何回もマウンドに来てもらったり」と感謝する。「年は離れていますけど、本当に気さくで変に偉ぶることもなく、同じ目線でいつも話してくれるので、後輩としてはすごくプレーしやすいですし、接しやすい先輩でした」と話した。
リーグ3連覇が目前に迫る広島だが、優勝も新井なしにはなかっただろうと話す。「新井さんって本当にチームで誰よりも練習するし、誰よりも泥だらけになってチームを盛り上げてくれる存在。一番年上ですけど、一番盛り上げてくれる存在だった。優勝は新井さんがいなかったらなかったと思う。それくらいカープにとっては大事な存在だったと思います」と、偉大なる先輩の引退を惜しんだ。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)