永田監督、中1日で救援登板の吉田に「良く踏ん張ってくれた」

侍ジャパンU-18代表・永田監督(右)【写真:Getty Images】
侍ジャパンU-18代表・永田監督(右)【写真:Getty Images】

3位以内に与えられる来年のW杯出場権を「死守したい」

 宮崎市内で行われている「第12回 BFA U18アジア選手権」は7日、決勝進出をかけたスーパーラウンドが始まり、大会史上初となる2大会連続優勝を狙った侍ジャパンU-18代表は、チャイニーズ・タイペイに1-3で完敗を喫した。オープニングラウンドから引き継がれた韓国戦の1敗を加えて2敗となり、決勝進出の可能性が消滅した。

 最後まで打ち崩すことができなかった。チャイニーズ・タイペイ代表の先発左腕ワン・イェンチェンのわずか2安打、1得点しか奪えない完敗だった。試合後、永田裕治監督は「ヒット2本ですか…。難しかったですね。チャンスらしいチャンスはエラー絡みの4回だけ。チャンスを最後まで作れなかった」と嘆いた。

 2回に守備の乱れから、先発の柿木蓮(大阪桐蔭)が先制点を奪われた。4回に中川卓也(大阪桐蔭)の犠飛で同点に追いつくと、先発の柿木を諦め、95球を投げた韓国戦から中1日で吉田輝星(金足農)をマウンドに送った。「柿木はブルペンから良くなかった。スクランブル態勢で、吉田も根尾も板川も、みんな準備していた」と指揮官。だが、この継投は裏目に出た。

 2死一、二塁から8番のツェン・チュアンシェンに左前適時打。9番のクォ・ティエンシンには三塁へのセーフティーバントを決められ、これが適時内野安打に。この回2点を奪われて勝ち越しを許し、結果的にこれが決勝点になった。「吉田はよく踏ん張ってくれた」と、5回以降は無失点に封じた右腕を労った。

 オープニングラウンド韓国戦での1敗を加えてスーパーラウンド2敗となり、決勝進出の可能性が消滅。連覇の夢は絶たれた。だが、侍ジャパンU-18代表には、まだ大事な役割が残されている。3位以内に与えられる来年の「第29回 WBSC U-18ワールドカップ」出場権の確保だ。「全力で中国戦に臨みたいと思います。日本の本来の野球を、立て直して粘れるようにしたいと思います。全力で頑張るしかないので、なんとか(出場権を)死守したいと思います」と永田監督は語っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY