わずか1安打 緊急登板で好救援の柿木「ブルペンでは10球くらいしか…」
1回2死三塁で登板、5回1/3を1安打6奪三振無失点
宮崎市内で行われている「第12回 BFA U18アジア選手権」は10日、大会最終日を迎え、2大会連続優勝を逃した侍ジャパンU-18代表は中国代表と3位決定戦を戦い、14-1の7回コールド勝ちで圧勝した。2大会連続優勝を逃した日本だったが、3位を死守し、来年に韓国・釜山で行われる「第29回 WBSC U-18ワールドカップ」の出場権を獲得した。
スクランブル登板にも、動じなかった。柿木蓮(大阪桐蔭)の出番は突然、やってきた。この日の先発は板川佳矢(横浜)。だが、その左腕がいきなり2本の安打で1死一、二塁のピンチを招くと、4番のコウ・ヨンカンには中堅の頭上を越す適時三塁打を許した。2点目を狙った一塁走者は憤死し、2死となったが、いきなり先制点を奪われた。
ここで、永田裕治監督は早々と継投を決断。柿木をマウンドへと送った。「ベストな準備ではないですけど、(ブルペンでも)10球くらいしか投げていないですけど、気持ちの準備は出来ていた」。2死三塁で迎えた5番ワン・ビンを見逃し三振に斬り、イヤな流れを断ち切った。
その裏、味方打線が同点に追いつくと、その後も次々に加点してリードを広げた。柿木は6回まで中国打線を内野安打1本に抑えた。5回1/3を投げて、1安打6奪三振で無失点。この好投が日本に流れを呼び込んだ。
「勝ちたいというのもありましたし、次世代にというのもありました。1番はこの大会はあまり思うようなピッチングができてなかったので、自分が納得いくピッチング、桐蔭でやってきたことを出したいと思っていました」。先発したチャイニーズ・タイペイ戦では3回4安打1失点で降板。その悔しさも晴らすように腕を振った。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)