アジア大会出場の野球新興国・ラオスを指導するのは韓国球界のレジェンド

李承ヨプ氏も道具を寄付 野球連盟設立し4年でア大会出場果たす

 その後は韓国で活動拠点を置きながら自ら立ち上げた青少年の野球選手を支援するために立ち上げた財団「ハルク・ファウンデーション」の活動を通じてラオスへの道具の送付や指導などを行っていく。本人は年に3、4回ほどのペースでラオスに足を運んだ。ラオスにおいて4回にわたって国際野球交流会も実施されており、日本チームも参加。これまでは元日本ハムの糸数敬作氏の姿もあった。

 李氏は指導の傍ら、ラオスに野球を根付かせるべく奔走。スポンサー集めや寄付の依頼、現地の政府関係者との会談などを経て、昨年7月3日に念願だったラオス野球連盟を誕生させ、世界野球・ソフトボール連盟(WBSC)に加入した。そしてアジア大会への出場が決まると、今年6月には選手達を韓国に呼んで代表合宿を実施。日本でも活躍した李承ヨプ氏が道具を寄付したという。

 そして迎えたアジア大会本番。李氏はコーチとして参加し、現役時代と同じ背番号22のユニフォームに袖を通した。国際大会デビュー戦の相手はタイ。タイ系アメリカ人も擁する打線との対戦となった。初の国際試合で緊張したのか、ラオスの選手達は序盤から失点を重ね、0-15の6回コールド負け。しかし、次戦のスリランカ戦では一変、ランニング3ランが飛び出すなど乱打戦が展開され、途中1点差までに詰め寄ったが惜しくも10-15で敗れ、国際大会初勝利とはならなかった。

ラオス野球発展へ尽力「野球からもらった愛を今度は伝えたい」

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