3.5ゲーム差で迎える鷹との天王山 西武は悲願達成へ「左腕攻略」がカギか
救援陣の左投手の布陣は…、西武打線は浅村と秋山がキーマンか
続いて、救援陣に控える主な左投手を挙げたい。
嘉弥真
6試合0勝1敗2ホールド 3回 2奪三振 1失点 防御率3.00
モイネロ
5試合0勝0敗1ホールド 4回 6奪三振 1失点 防御率2.25
救援陣にも強力左腕が名を連ねる。嘉弥真は、ここまで55試合に登板しながら防御率は驚異の0.98。右打者からの被打率も「0」という球界を代表する左投手に対して、打線がどのように立ち向かうかは大きなカギを握るだろう。
さらに、9月12日付で再昇格を果たしたモイネロも要注意だ。ここまで防御率は4点台と苦しい投球が続いていたが、西武に対しては防御率2.25と好相性を見せる。先述した先発陣とのリレーはなるべく避けたいところだ。
ここまでの内容を見ると西武がやや不利に見えるかもしれないが、間違いなく希望の光はある。まず期待したいのは、キャプテン浅村だ。ここまで打率.315、108打点と主軸としての役割を全うしている浅村は、西武打線の「左キラー」の1人だ。
右投手に対しても打率.310と十分に打っていると言えるが、左投手からは打率.333を記録。8月25日のミランダからも、無安打に抑えられていた9回表に意地の適時打を放っているだけに、難敵攻略に大きな期待がかかる。
さらに、左右を苦にしないという点では、やはり秋山に期待しないわけにはいかないだろう。同じく25日に、ミランダからノーヒットノーラン阻止の安打を放っているだけでなく、嘉弥真からは12球団で唯一本塁打も記録している。左打者の秋山だが、優勝のためにはやはりその力が不可欠だ。
3連戦を前に、ソフトバンクとのゲーム差はわずかに「3.5」。ソフトバンクは、万全の投手陣で西武に挑むだろう。苦しい戦いになることは間違いないが、本拠地・メットライフドームで弱点克服となれば、「優勝」の2文字が大きく近付くことになる。所沢に詰めかけたファンは、獅子打線が奮起することを信じている。
(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)