手術決定の大谷が早出特打 二刀流の活躍を監督は改めて称賛「目を見張る」
2019年は打者に専念、ソーシア監督も明言「投球からは間違いなく離れる」
エンゼルスの大谷翔平投手が今季終了直後に右肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けることが決まった。球団が25日(日本時間26日)の本拠地レンジャーズ戦前に正式発表。来季は打者に専念する可能性が高まった二刀流右腕は、この日は早出特打で特大弾を放ったが、マイク・ソーシア監督は投打での活躍について改めて「目を見張るものがある」と絶賛した。
球団からトミー・ジョン手術決定の発表が行われる前、大谷はコール・カルフーンとともに早出特打を行っていた。ソーシア監督やエリック・ヒンスキー打撃コーチを驚かせる強烈な柵越えを放つなど、靭帯を損傷しているとは思えない打撃を披露。24日(同25日)の21号ソロに続く2試合連続弾に期待が高まる内容だった。
ソーシア監督は、早出特打を行った理由について「彼とコール(カルフーン)の2人は日が陰らないうちに打ちたかったようだ。通常5時くらいにグループ毎にやっているが、この頃には暗さも目立つものだ。彼らは早めにグランドに入り、打撃をした」と説明した。
投手がトミー・ジョン手術を受けた場合、復帰までには一般的に12~14か月を要する。ただ、大谷は二刀流。当然ながら、二刀流の選手がトミー・ジョン手術を受けた例は過去にはない。スローイングをしないDHであれば、4~6か月程度で復帰できると医師が証言しており、来季は打者に専念して、投手としてもリハビリを並行して行うという道が予想される。
打者に専念してからの大谷の成績はメジャートップクラスで、右肘靭帯損傷のショックも感じさせない。指揮官はこのことについて、改めて称賛の言葉を並べた。
「彼の打撃と投球で、別々に活躍をしていることは目を見張るものだ。彼は今シーズン投げられないことが決まると、すぐに打撃に専念した。手術を受けると決めたことで、2019年は投球から間違いなく離れることになるが、彼は打撃に力を注いでいくことになる」
「彼は投げられないことに対して、若干物足りなさもあるだろうが、今は打撃に集中している」
2019年もこのまま「打者・大谷」に専念することになる。二刀流を2020年まで見られないことは残念ではあるものの、8月以降の打者としての活躍を見せられれば、期待は高まる。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)