西武に立ちはだかる「マジック4」の壁 8年前の悪夢を乗り越えられるか
15日からの直接対決でスイープしたが……ホークスも諦めず追撃
前回の日本一からちょうど10年が経過した今季、西武は強力打線がその得点力を存分に発揮。序盤から快調に首位を走っていたが、2010年と同様、中継ぎ陣が安定感を欠き、「天敵」ソフトバンクが猛追を開始。8月24日からの直接対決3連戦にはすべて敗れ、優勝争いの行方は混とんとしたものとなりつつあった。
そんな中、9月15日から再び直接対決3連戦が行われ、多くの人の脳裏には8年前の悪夢がよぎったかもしれない。しかし、そのときと大きく異なっていたのが、今回の舞台が本拠地・メットライフドームだったことだ。ホームのファンから大声援を受けたチームは、「対西武」3本柱をぶつけてきた宿敵を見事スウィープし、8年前とは違った姿を見せた。
獅子軍団はこれをきっかけに一気に優勝に向けたギアを加速させ、ここにきて何と10連勝。一気にマジックを5まで減らし、優勝に向けたカウントダウンを着々と進めている。
しかしここで最後の関門として立ちはだかるのが、27日から再び始まるソフトバンクとの3連戦だ。西武にとっては、本拠地でこの重要なカードを戦えるというのは幸運なこと。だが、ソフトバンクもここまで7連勝と、気落ちすることなく西武を追い続けている。
8年前と同様に、「優勝」の2文字がはっきりと見えるところまでたどり着いた西武。正念場で迎える直接対決を再び制し、あの悪夢を完全に振り払うことができるのか。因縁のカードを乗り越えて、所沢の地で歓喜の輪が広がる瞬間を、ファンは心待ちにしている。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)